道路には色々なマークや文字が表示されていますが、道路上に「白いひし形マーク」が出てくることもあります。このマークには一体どのような意味があるのでしょうか。

「ひし形」マークが出てきたら…どうする!?

 道路には交通ルールを示すものとして、道路標識のほか、道路上に書かれたラインやマーク、文字など様々なものが存在します。
 
 中でも、道路上に「白いひし形」のマークが出てくることがありますが、これはとても重要な意味があるため、その意味をしっかりと理解しておくことが大切です。

 警視庁によると、白いひし形マークは「ダイヤマーク」とも呼ばれ、その意味は「前方に横断歩道または自転車横断帯があること」を示す表示です。

 通常、横断歩道や自転車横断帯がある地点には、それらの存在を示す「青い三角」の道路標識が設置されています。

 しかし横断歩道の手前がカーブになっていたり、道路に起伏があったりして、ドライバーから横断歩道や道路標識が目視され難く危険な場合も珍しくありません。

 そんなシーンで役に立つのが白いひし形マークです。

 これは横断歩道や自転車横断帯などの「約50メートル手前の地点」と「30メートル手前の地点」に1つずつ、2つがセットで描かれているため、たとえ横断歩道が直接見えなくても、ドライバーは数十メートル手前から横断歩道を認識することが可能になるのです。

なぜこんなにも「大きな表示」が必要なのか?

 このような大きな表示が必要とされる理由のひとつとしては、道路上では原則「歩行者優先」となっていることが挙げられます。

 道路交通法第38条では、「歩行者や自転車の横断中や横断しようとしている時には、横断を妨げないようにクルマは横断歩道の手前で一時停止しなければならない」と定められています。

 その一方で、2023年にJAFが行った調査によると、信号機のない横断歩道におけるクルマの一時停止率は、全国平均で45.1%でした。

 これは調査を開始した2016年の7.6%から比較すると大幅に改善しているとも言えますが、それでも未だに約半数のクルマが、横断しようとする歩行者がいるにも関わらず一時停止していない現状が明らかになったのです。

 横断歩道で歩行者や自転車の横断を妨害すると「横断歩行者等妨害等違反」として、普通車の場合には違反点数2点と9000円の反則金が科されます。

 そのため、白いひし形マークが出てきたら、歩行者や自転車がいた時にすぐに停止できるよう、減速しながら周囲をよく確認することが大切です。

 横断歩道では、電信柱や街路樹などの死角から歩行者が急に現れたり、自転車が速度を出して道路に飛び出してくることも考えられるため、その手前からしっかりと減速しておくことで、万が一のシーンでも安全に停止することが可能になります。

 また、前方のクルマが道路上で停止した場合は、横断する歩行者のために停止している可能性も。

 横断歩道の手前30メートル以内は追い越し、追い抜きが禁止されていますので、前方のクルマが発進するのを待つ、あるいは徐行して先の様子を確認し、他に歩行者や自転車がいないか安全を見極めた上でクルマを進めるようにしましょう。

※ ※ ※

 横断歩道では歩行者優先であり、例え歩行者が急に飛び出してきたように感じられたとしても、交通事故になってしまえばクルマ側の責任が重くなります。

 道路上に白いひし形マークが出てきたら、先にある横断歩道に歩行者や自転車がいるかもしれないと想定し、すぐに停止できる速度に減速して、周囲をしっかり確認しながら走行することが大切です。