トヨタ自動車グループの労働組合でつくる全トヨタ労働組合連合会は9日、2023年春闘の製造系加盟組合の回答状況を発表した。定期昇給とベースアップに相当する「賃金改善分」を合わせた平均賃上げ額は、前年の5170円から倍増に近い1万102円だった。物価高への対応や人材獲得が課題となる中、経営側の積極的な賃上げ姿勢が目立った。

 全125組合中、9日までに回答を得た121組合(トヨタを除く)を集計。全組合が賃金改善分で有額回答を得た。昨年の91組合から大幅に増えた。平均賃上げ率は3.67%と、05年以降では最高水準だった。

 トヨタの早期満額回答で賃上げ機運が高まったことも影響した。