JR九州は2日、来年3月に運行を終える人気観光列車「SL人吉」の客車をけん引する蒸気機関車(SL)のボイラーに点火する最後の火入れ式を、北九州市の車両センターで開いた。今年4月8日からの運転開始を前に、汽笛を鳴らし安全を祈願。熊本―鳥栖(佐賀県)間を走る。
午前9時ごろに整備士がボイラー室内の石炭に火を付けると、関係者約20人が見守る中、SLは勢いよく黒い煙を上げた。小倉総合車両センターの坂本浩所長は「最後の1年、皆さまに喜んでもらいたい」と語った。
SL人吉が引退するのは、1922年製で営業運転しているSLでは国内最古の「58654号機」が老朽化したため。