JR九州は、昨年9月の西九州新幹線開業に合わせ、佐賀県江北町の肥前山口駅を町名と同じ「江北駅」に改称した。町が1億円弱の関連費用を払って実現させた珍しい駅名変更。知名度を向上させて定住人口の増加につなげる狙いだ。
江北町は東西南北に国道と県道が走り、JR長崎線とJR佐世保線が交わる。鉄道ファンには北海道の稚内駅から出発し、“一筆書き”で最も長いルートになる最長片道切符の終点駅として知られたが、その立場は新幹線開業により長崎県大村市の新大村駅に移った。
町が2020年に博多駅で行った聞き取り調査では、59%が肥前山口駅を知っていたのに対し、江北町の知名度は26%にとどまった。