静岡県熱海市で昨年7月に発生した大規模土石流を巡り、土砂崩落の起点となった土地での違法な盛り土造成を黙認したなどとして、犠牲者遺族ら110人と被災した3法人は5日、県と市に計約64億円の損害賠償を求め静岡地裁沼津支部に提訴した。

 訴状によると、市は(1)2007年に起点の旧所有者である不動産管理会社が盛り土の届け出をした際、書面の一部に空欄が残る不備があったにもかかわらず、そのまま受理した(2)土砂崩落の危険性を認識しながら措置命令など適切な規制権限を行使しなかった(3)被災当日も危険を認識していたのに避難指示を出さなかった―としている。