旧優生保護法を巡る強制不妊訴訟の控訴審で今年3月、旧法を違憲と判断して国に賠償を命じる判決を裁判長として言い渡した東京高裁第12民事部の平田豊部総括判事(63)が、22日付で依願退官した。判決理由の説明後、不妊手術を強いられた原告男性に「子をもうけることのできない身体にされたが、決して人としての価値が低くなったものでも、幸福になる権利を失ったわけでもありません」と法廷で語りかけ、異例の所感として話題を呼んだ。

 不法行為から20年で損害賠償の請求権が消滅すると定める民法の「除斥期間」も「被害の重大性に照らし著しく正義・公平の理念に反する」と適用しなかった。