佐賀県議会は10日、インターネット上での誹謗中傷や差別を防止する条例を全会一致で可決した。不適切な投稿に関し、県がプロバイダーやサイト管理者に削除要請する規定を盛り込んだ。来週中の施行を予定している。不特定多数によるネットでの中傷行為などへ一定の抑止力になると期待されている。
県によると、人権関係の条例でプロバイダーへの削除要請を明記するのは全国的に珍しい。九州7県では初めてという。
条例案は、不当な差別などを「人権侵害行為」と定義し、禁止する。被害者から申し出があれば、県が加害者を特定するなどした上で指導する。従わない場合は勧告し、個人が特定されない範囲で内容を公表する。