デジタル庁は23日、マイナンバーカード所持者がナンバーと公金受取口座をひも付ける際に誤って他人名義の口座が登録された事例を受け、マイナンバーの口座情報を点検すると発表した。誤登録は7自治体で計12件あった。河野太郎デジタル相は記者会見で「国民に安心してもらう観点から総点検する」と述べた。

　デジタル庁は昨年7月以降、6自治体の計11件を確認。これとは別に福島県いわき市も23日、今年4月に1件の誤登録があったと発表した。

　マイナカードの交付枚数は今月21日時点で8996万枚。口座登録は14日時点で5372万件に上る。複数の人に同じ口座がひも付いているケースをシステム上で抽出し、口座とカードの氏名などを照合する。6月初旬までの完了を目指す。

　マイナカードを巡っては、住民票の写しなどをコンビニで受け取るサービスで別人の証明書を交付したり、健康保険証と一体化したマイナ保険証の利用時に別人の医療情報を表示したりする事例も相次いだ。