自民党谷垣グループ(有隣会、22人)の代表世話人を務める遠藤利明総務会長は7日、同グループのパーティーで派閥化を目指す意向を表明した。「谷垣派としたい。グループからの名称変更だ。仲間と相談して方針を決める」と述べた。21日に会期末を迎える今国会中の正式発足を目指す。派閥を名乗ることで、岸田文雄首相を支える主流派の一つとして存在感の発揮を狙う。他派閥との掛け持ちを容認する。

 派閥トップの代表世話人は引き続き、中谷元・首相補佐官と遠藤氏が務める予定だ。

 派閥への移行は、昨年夏の参院選後に検討を開始。複数の新人から相次いで、政治資金の配分や、政権ポストへの推薦機能もある派閥でないことを理由に入会を断られたのを踏まえた。派閥化で勢力を拡大し、内閣改造・党役員人事にも影響を及ぼしたい構えだ。

 ただ安倍派の橋本聖子参院議員ら他派閥と掛け持ちする衆参6議員の参加も従来通り認める方針で、結束力が課題となる。掛け持ちに難色を示す派閥も一部あるという。

 グループの創始者で特別顧問の谷垣禎一元総裁には派閥化の意向を伝えた。