【クアラルンプール共同】岸田文雄首相は5日、訪問先のマレーシアでアンワル首相と会談した。東・南シナ海で覇権主義的行動を強める中国を念頭に防衛協力を進める方針で一致した。日本の同志国軍支援の枠組み「政府安全保障能力強化支援(OSA)」実施へ調整加速を確認した。

 両首脳は東・南シナ海情勢やロシアによるウクライナ侵攻を巡り、力による一方的な現状変更の試みは容認できず、緊密に連携して対応すると申し合わせた。マレーシアがシーレーンの要衝である点を踏まえ、海上保安機関による共同訓練実施など海洋分野の協力を強化する方針で合意した。

 日本とASEAN加盟国などによる脱炭素の連携枠組み「アジア・ゼロエミッション共同体」構想での協力やマレーシアから日本へのLNG安定供給も確認した。

 岸田首相はイスラエル軍とイスラム組織ハマスの大規模戦闘を巡り、パレスチナ自治区ガザの人道状況改善が最優先だと強調。アンワル氏は会談後の共同記者発表で「ガザの損害は広島に比肩する」と述べ、停戦実現の努力や人道支援で協力を深めたいとの考えを示した。