岸田文雄首相が3月20日に韓国を訪問し、尹錫悦大統領と会談する方向で検討していることが分かった。韓国では20日に米大リーグの大谷翔平選手が所属するドジャースと、ダルビッシュ有投手のパドレスによる開幕戦があり、両首脳が観戦する案も浮上している。複数の日韓外交筋が14日、明らかにした。

 訪韓は首脳が相互訪問する「シャトル外交」の一環で、関係改善をアピールする狙いがある。実現すれば昨年5月以来となる。

 会談では、北朝鮮の核・ミサイル開発に対し、米国を交えた日米韓3カ国の連携強化を確認。首相は日本人拉致問題の解決に重ねて協力を求めるとみられる。韓国では元徴用工訴訟を巡って日本企業に賠償を命じる確定判決が相次いでおり、議題になる可能性がある。

 日本で3月下旬は2024年度予算案の国会審議が最終盤に差しかかる時期。韓国は4月に総選挙を控えており、結果次第で尹氏の政権基盤が揺らぐ展開も予想される。外交筋は「両首脳が政治的なリスクも考慮して最終判断する」と述べた。