日本とドイツは18日、両国首相と日独各6閣僚による対話枠組み「政府間協議」の初会合を官邸で開催した。両国にとって最大の貿易相手国である中国への対応を念頭に、安定的なサプライチェーン構築など経済安全保障で連携を加速。経済的手段による威圧や国家主導の不正な技術獲得に対抗するため協力することで一致した。ショルツ首相は協議後の共同記者会見で、今後、インド太平洋に軍艦艇を派遣し日本にも寄港させると表明した。防衛面での連携も強化する。

 ドイツが日本に首相と6人の閣僚を派遣したのは異例。ドイツは過去、中国とも政府間協議を実施したが、ショルツ政権になってから、中国への経済依存脱却を模索し、日本との関係も重視するようになった。

 協議に先立ち岸田文雄、ショルツ両首相は会談し、核兵器の威嚇・使用に強い反対を打ち出す5月のG7広島サミット成功への協力を確認した。

 日独政府間協議では、鉱物資源や半導体、電池など戦略的な分野での協力で一致した。非市場的な政策や慣行にも対抗する。