日中両政府は、海洋問題の関係省庁の局長級による「高級事務レベル海洋協議」を月内に横浜市で開く方向で調整に入った。対面開催は2019年5月に北海道小樽市で実施して以降、約4年ぶり。防衛当局の幹部間を直結するホットライン(専用回線)の運用開始が主要議題となる。中国側は神戸市の港湾施設も視察する方針。日中関係筋が5日明らかにした。

 沖縄県・尖閣諸島周辺で相次ぐ中国海警局船の領海侵入や日本周辺での中国とロシアの軍事連携の活発化により、日中間の偶発的な衝突への懸念が強まっている。既に設置が完了しているホットラインの早期の運用開始へ道筋を付けられるかどうかが焦点だ。