ドイツのメルケル前首相の外交顧問を長年務めたホイスゲン前国連大使が17日までに、ロシア産ガスをドイツへ運ぶ海底パイプライン「ノルドストリーム2」の設置は「過ちだった」と述べた。東京都内で共同通信のインタビューに語った。ロシアのウクライナ侵攻を受け対ロ政策が融和的だったと批判されるメルケル前政権の高官が、外交政策の誤りを認めた格好だ。

 ホイスゲン氏は、ウクライナ東部での同国軍と親ロ派の紛争を巡り独仏首脳がまとめた2015年の「ミンスク合意」後、ロシアの態度に改善が見られ和平が進むと楽観視していたと振り返った。