文部科学省の有識者委員会は19日、昨年10月の小型固体燃料ロケットイプシロン6号機による衛星打ち上げ失敗は、姿勢制御装置の燃料タンク内部の部品損傷が原因との報告書をまとめた。部品は他の衛星などで使用実績があるものだったが「使用条件の違いや作動原理を十分理解した上での宇宙航空研究開発機構(JAXA)の確認が不足していた」と指摘した。

 この燃料タンクは、JAXAが開発を進めている改良型のイプシロンSにも使われており、JAXAは設計を変更するかどうか検討する。文科省は同日、2023年度を目指していた1号機の発射を、24年度に延期すると明らかにした。