【北京共同】中国外務省の毛寧副報道局長は22日の記者会見で、G7広島サミットが中国の核戦力増強に懸念を示したことに対し「中国は一貫して自衛のための核戦略を取っており、G7の非難は完全に偽りだ」と反発した。
中国はG7広島サミットが中国や台湾の問題を取り上げたのは「中国への侮辱」と非難。23〜24日にロシアのミシュスチン首相の訪問を予定しており、ロシアとの関係強化で対抗する構えだ。
毛氏は「G7は国際的な核不拡散体制を破壊しており、米国は巨額の費用を投じて核戦力を引き上げている」と主張。「中国は唯一、核の先制不使用を約束している」と強調した。
ウクライナのゼレンスキー大統領がG7に対面で出席したことについては「G7が危機の解決に向け、国際社会と共に建設的な役割を果たすことを望む」と述べた。
サミットでの中国を巡る議論は内政干渉だとして孫衛東外務次官が21日に日本の垂秀夫駐中国大使に強く抗議したことに関し、毛氏は「日本は中国に対し正しい認識を持つべきだ」と指摘した。