日本人約1万人のゲノム(全遺伝情報)を解析した結果、酒に弱い「下戸」となる遺伝子変異がある人の割合が、約2万年前と約7500年前の2段階で増えたことが分かったと、国立国際医療研究センターなどのチームが7日付の国際科学誌「プロスジェネティクス」に発表した。はっきりした理由は不明という。

 アルコールは主に遺伝子「ADH1B」の働きでアセトアルデヒドという物質に変換され、さらに遺伝子「ALDH2」の働きで分解される。日本人では、この二つの遺伝子の変異による下戸の人が多い。

 チームは、国際医療センターを含む五つの国立高度専門医療研究センターで保管されている9850人分のゲノムを解析。その結果、ADH1Bの変異は約2万年前、ALDH2の変異は約7500年前に増え始めたと推定された。

 またチームは、現代の日本人の祖先となる集団の人の数が、過去にどう変動したかも分析。集団がユーラシア大陸から日本列島へ移動した時期に減った他、江戸時代にも減っていた。江戸時代の減少は、寒冷な気候や飢饉などが要因の可能性がある。