【キーウ共同】ウクライナ軍のシルスキー総司令官は17日、ロシア軍との間で激戦となっている東部ドネツク州アブデーフカから撤退すると公表した。「包囲されるのを避け、兵士の命を守るため」とし、より有利な戦線で防衛すると述べた。これまで防衛に全力を挙げてきた東部の要衝を失い、大きな痛手となる。

 アブデーフカはロシア占領下の州都ドネツクから約15キロにある交通の要衝で、ウクライナ軍は東部紛争が始まった2014年以降、要塞化し、精鋭部隊を投入して守ってきた。ただ、撤退が今後の戦局を決定づけるかどうかは不透明だ。

 ロシアのプーチン大統領は1月末、ドネツクへの攻撃拠点となっているアブデーフカの制圧は「最優先課題の一つだ」と強調した。3月に大統領選を控えており、制圧を戦果としてアピールする考えとみられる。

 米国のカービー大統領補佐官は15日にアブデーフカが「陥落の危機にある」と述べていた。ウクライナ軍の苦境は弾薬不足が原因との見方を示した。