ペットの健康維持を目的にしたグッズやサービスが、京都で相次いで生まれている。イヌやネコなどが家族の一員として扱われ、生活習慣が人間に近づく中で、病気になるケースが増えているためだ。糖尿病を予防する検査機器やサプリメントなどが登場し、飼い主の心をつかんでいる。

 臨床検査機器のアークレイ(京都市中京区)は今年5月、全国の動物病院向けに、イヌ・ネコ専用の血糖測定器を発売した。食事や生活習慣の変化、高齢化などが影響し、イヌは5万頭、ネコは2万〜4万頭が糖尿病を患っているという。

 人間とイヌ、ネコでは血糖値を下げるインスリンの作用時間や血糖変化が異なる。動物病院では人間用測定器でペットの血糖値を測り、データを補正して診断するのが一般的だった。同社の測定器は、イヌとネコに特化して測定精度を高め、5秒で結果を出すようにした。導入したひとみ動物病院(左京区)の人見誠院長は「低血糖などの緊急疾患にも活用でき、治療を迅速化できる」と喜ぶ。

 同社はペットの食事内容や投薬記録などを管理するスマートフォン向け無料アプリ「みるみるペット」も配信。「今後もペット分野の検査機器に力を入れる」(広報宣伝室)とする。

 ペット向けのサプリメントを販売しているのは、カチオン(西京区)だ。人間の予防医学に詳しい医師とも連携し、免疫力や抵抗力を高めるとされる商品を10種類開発した。清水野分取締役は「適切な医療と投薬が前提だが、サプリでペットの健康をサポートしたい」と話す。動物病院やペットサロンで利用が広がり、サプリの売り上げは15年前の2倍まで増えたという。

 晴明神社(上京区)は2013年から、ペットの健康祈願の受け付けを始めた。ホームページから申し込むと、宮司が祈願し、お守りやケージに付けるお札が自宅に送られてくる。利用は年々増えているという。

 一方、ペットの飼い方を指導するNPO法人ジャパンドッグライツ(中京区)の福岡章男副理事長によると、イヌは運動不足や4時間以上の留守番などのストレスから、うつ病やストレス性胃炎などにかかることがあるという。「毎日2回の散歩だけでは足りず、全力で走るなどの全身運動が5分程度必要」とする。

 しかし、犬を放して遊ばせられる場所は国内にはほとんどない。「飼い主が接し方を学ぶとともに、ドッグトレーナーの管理下にある場合は公園を自由に利用できるようにするなど、運動できる環境も必要」としている。