19年ぶりの京都大会優勝をベンチで支えた京都成章の2人の3年生が甲子園では規定によりメンバーから外れる。エース北山亘基の力を引き出す「トレーナー」の大志万侑也と控え捕手の中川真輝斗。ともに悔しさを乗り越え、「自分の役割を果たしたい」と初戦を待つ。

 大志万は、酷暑が続いた京都大会ではベンチの北山をうちわであおぎ、疲労回復のため蜂蜜漬けレモンやチョコレートを手渡した。エースは「チーム全員に感謝しているが、大志万に一番感謝している」と語った。

 小学生では左翼手、中学時代は投手。甲子園を夢見て京都成章の門をたたいた。3年の春、人の世話焼きが得意な性格を買われ、コーチから「サポート役にならないか」と打診を受けたが、選手としての夢を捨てられず、葛藤した。

 踏ん切りがついたのは6月、控え3年生による引退試合。以降は投手陣3人の担当として、特に北山の細かな変化や食事の取り方にまで気を配った。ノートに記録して本人や指導陣に伝えた。

 中川は実直な姿勢が評価され京都大会でベンチ入りした。「陰ひなたなく努力し、練習に手を抜かない。彼の言葉には重みがある」と松井監督。出場機会はなかったが、中川は「大会を楽しめたし、悔いはない。野球が下手でばかにされたこともあったけど、続けてきてよかった」と笑顔を見せた。

 2人は甲子園でボールボーイを務める予定だ。大志万は「他にもサポートに回った部員がいる。野球が終わったわけじゃない」。しっかりとした口調で語った。