4年ぶりの甲子園に挑む彦根東はグラウンド外での継続的な努力もチーム強化につながった。保護者と連携して選手の食生活を整えてきたほか、グラウンドの狭さを補うため民間のバッティングセンターと協力し、工夫した練習を重ねてきた。

 ナインはがっしりした体格が多く、けがも少ない。基盤となったのは立命大スポーツ健康科学部の海老久美子教授と連携して導入している「野球食」だ。選手が自ら目標体重を設定。海老教授の指導を受ける大学院生が現場スタッフとなり、個別の食事プランを組み立てる。保護者を交えた勉強会も重ね、家庭での食事にまで気を配る。

 中には減量を目標とする選手もおり、三塁手の岩本道徳は「丼物の野菜を増やすなど小さな工夫で筋力を落とさずに体を絞れた」と言う。大会中も大学院生が帯同し、宿舎での食事や練習後の補食まで細かく調整する。

 技術面では学校近くの「彦根バッティングセンター」が手助けになった。彦根城内にある学校グラウンドは狭く、特に打撃練習が十分にできない。7年前、今井義尚前監督やOBが掛け合い、運送会社が空き倉庫を改修して開業した。週に2、3回通い、甲子園出場が決まった後にも練習で訪れた。

 隅に盛られたブルペンでは投球練習だけでなく、打者がフリー打撃の一環でその球を打ち込む。普段から「生きた球」を打つことを重視しており、学校ではできない打ち込みを重ねてきた。バッテリーの訓練にもなり、2年生左腕の原功征は「常に打者と向かい合って実戦感覚を養えた」。村中隆之監督は「バッティングセンターでの練習で気付くことが多かった。多くの人に支えられて強くなれた」と話す。