京都府は、引きこもりの人の社会復帰を支援する民間団体への補助制度を創設した。居場所づくりや就労に向けた技術の習得といった事業で、スタッフの人件費や必要経費を助成する。引きこもりの人が外出や学習する機会を増やし、将来の就労や就学に役立てる。

 現行の補助制度は、支援団体のイベントに使えるが、スタッフの人件費に充てることはできなかった。支援団体は運営資金が乏しく、人材をボランティアに頼るところも多い。

 新制度は、引きこもりの人が参加する事業の経費として、上限100万円(補助率は最大3分の2)を支援団体に助成する。府は事業例として▽引きこもりの人の外出支援▽支援者との交流会▽スポーツなどの機会の提供▽一般教養の習得、パソコン操作技能の向上−などを挙げる。事業で、スタッフの人件費や講師の謝礼、会場使用料などに充てることができる。

 府の「ひきこもり支援ネットワーク連絡会議」に参加している支援団体は35団体。京都市内や府南部に集中しており、特に府北部は少ない。府は補助制度の創設によって、新たに活動を始める団体が生まれ、府内全域に引きこもりの人のサポート体制が広がることを期待する。

 府は本年度、京都市東山区の府家庭支援総合センター内に「脱ひきこもり支援センター」を開設し、引きこもりの人を支えるネットワークづくりに力を入れている。金森正明センター長は「補助制度が、引きこもりの人が外部とつながるきっかけになればありがたい」と話す。

 補助申請の締め切りは21日。交付決定は9月中旬。10月には追加募集も予定している。問い合わせは脱ひきこもり支援センター075(531)6540。