台風5号の豪雨で姉川が氾濫した滋賀県長浜市大井町の浸水地域では8日、住民らが朝から家屋の掃除などに追われた。ボランティアや友人も加わり、蒸し暑さの中で後片付けに汗を流した。

 同町では8日午前0時ごろ、姉川が県道の通る「切り通し」と呼ばれる左岸の堤防切り落とし部分(幅約6メートル、深さ約3・5メートル)から氾濫した。濁流が住宅地に入り込み、1棟が床上浸水、15棟が床下浸水した。

 市は午前2時に同町の左岸地区65世帯約200人に避難指示を出し、同地区を含む市内中北部の住民554人が小中学校4カ所に避難した。市や長浜・木之本両署などによると、人的被害は確認されていない。

 切り通し近くの饗場隆元さん(73)宅では約15人が後片付けに参加した。床上浸水したため家具を運び出し、泥だらけの床を雑巾で拭いたり畳を上げたりした。饗場さんは1人暮らし。「扉をたたく音で目を覚ますと、1階寝室のふとんの回りは水浸しだった」と振り返った。

 友人の尚永時男さん(68)は「こんな時こそ助け合わなあかん」と駆け付け、市社会福祉協議会の北川美由紀さん(45)は「床を何回ふいても砂利が出てくる。早く普段の生活に戻れるよう手伝いたい」と話した。