間伐材を壁のようにつなぎ合わせた「壁柱」を用いた耐震実験が9日、京都府宇治市の京都大防災研究所で行われた。木造2階建ての建物の1階部分に壁柱を設置しておくと、震度7クラスの揺れに対しても倒壊しないことが確かめられた。

 壁柱は、耐震性の低い木造住宅の耐震補強のための工法として、京大防災研の川瀬博教授のグループと大阪府木材連合会が2008年に共同開発した。9本のスギ間伐材を立てた状態で横につなぎ合わせたパネルを、倒壊を防ぎたい部屋の四隅に設置する。筋交いなどの従来工法に比べて建物の変形に強く、費用も安いメリットがあるという。

 実験では、1階と2階に1部屋ずつある木造建物の1階部分の四隅に壁柱計8枚を設置して、最大で震度7の横揺れを起こした。その結果、建物は一定の変形が生じたが倒壊せず、補強した1階部分は守られた。壁柱の間伐材同士がこすれ合って地震の衝撃を逃がす仕組みがうまく機能したと考えられるという。

 川瀬教授は「壁柱で1部屋だけでも補強すれば、大地震の時はそこに逃げ込むことで圧迫死を避けられる。南海トラフの巨大地震の備えにもなる」と話している。