滋賀県長浜市の藤井勇治市長は10日、台風5号による大雨で姉川が氾濫する一因になった堤防の切り落とし部分「切り通し」を「直ちに見直す必要がある」とし、河川管理者の滋賀県に堤防の閉鎖を求めた。16日夜に地元の大井町自治会と県、市による会議を開き、堤防閉鎖に向けて協議を始める方針を明らかにした。

 藤井市長はこの日、大津市の県庁を訪れて三日月大造知事に河川整備と台風被害の復旧支援を要望。姉川の「切り通し」については「今の仕組みを変えないと問題解決にはならない。地元の声を聞くことが前提だが、堤防を設置することが今回の災害の教訓だ」と強調。三日月知事は「被害の全容把握に万全を期すとともに、切り通しについては県、市、地元の会議で閉鎖に向けてどんな対応が有効か話し合いたい」とした。

 要望後、藤井市長は、姉川増水時に地元自治会の判断で切り通しをふさいできたことについて「行政が自治会と綿密に連絡をとる仕組みにはなっていなかった」とし、堤防が閉鎖されるまでは「自治会任せではなく、(水位などの)情報が入る市や県と自治会が連携して維持していくようにしたい」と述べた。

 藤井市長は、同市大井町の集会所で要望内容を同町自治会の饗場富蔵会長(59)に説明。饗場会長は「切り通しについては5年前の自治会総会で、全会一致で廃止すべきだという結論になっている」と述べ、市の方針を是認する考えを示した。