京都府立医科大は10日、長寿の人が多い京都府丹後地域の高齢者の健康診断やアンケートのデータを15年にわたって集め、平均寿命が国内で最も短いとされる青森県内の地域を対象とする同様の調査データと比較する疫学研究を始めると発表した。世界的にも珍しい試みで、AI(人工知能)の解析手法も駆使して長寿の秘訣(ひけつ)を探る。

 研究では今月以降、京丹後市と周辺市町の90歳以上を中心に65歳以上の高齢者千人を募集。2年ごとの健康診断やアンケートを通して血液や腸内細菌、遺伝子のデータ、普段の食事内容や生活習慣など約2千項目を調べる。同様の研究は、平均寿命が短い青森県弘前市岩木地区の住民を対象に弘前大が先行して実施しており、両者のビッグデータをスーパーコンピューターなどを使って比較分析する。

 京丹後市の昨年1月の100歳以上の人口は全国平均の約2・8倍。男性で長寿世界一とギネスブックに認定され、2013年に116歳で亡くなった木村次郎右衛門さんも暮らしていた同市は、国内で最高の長寿地域の一つとされる。

 研究代表者を務める循環器内科の的場聖明教授は「長寿の人は病院にあまりかからないので、長生きの秘訣を分析するためのデータは蓄積がなかった。健康長寿の社会を築くため、研究結果を広く発信していきたい」と話している。