国立京都国際会館(京都市左京区)で建設中の多目的ホールが、来年10月にオープンすることが決まった。最大2500人収容のホールでは、京焼・清水焼のアート作品をロビーの壁に飾り、賓客用の特別室に北山丸太の床柱を使うなど、京都の伝統産業製品を生かした空間を整える。

 多目的ホールは広さ延べ2千平方メートル。国が、既存のイベントホール北側に約33億円をかけて整備している。大規模な国際会議やイベント誘致のため、将来は5千人規模への拡張を市が要望しており、増築を想定した設計となっている。

 同会館と市は、施設の付加価値を高めて会議の誘致や伝統産業振興に生かそうと、2016年度に大学教授らでつくる懇談会を設け、内装や備品に関する取り組みを検討した。

 京都ならではの内装や庭の整備には4億円をかける。特別室は西陣織の生地を張る椅子のほか、漆塗りの机や象眼をあしらう引き戸を使い、庭に貴船石や鞍馬石を配する。ロビーには伝統産業製品の展示ケースを組み合わせたサイドテーブルなどを置き、館内は合わせて30品目程度の伝統産業の技術を生かす方針。市美術館(左京区)と連携した美術工芸品の展示も検討している。

 多目的ホールの予約は、8月1日から受け付けが始まった。ケータリングサービスを複数の事業者から選択できるようにするなど、運用面でも新たな方式を取り入れる。同会館と市は「京都ならではのしつらえと、さまざまな催事に柔軟に対応できる特徴を誘致につなげたい」としている。