腸活やダイエットに欠かせない食物繊維ですが、腸内細菌を育て、腸内環境を改善する食物繊維があることをご存じですか?

今回は腸内細菌を育てる力があると新たに注目され始めている「発酵性食物繊維」について、大妻女子大学教授・青江誠一郎先生にお話しを伺いました。

■腸活の新たな強い味方!「発酵性食物繊維」とは

食物繊維には、水に溶けやすいか否かの視点で分類した「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があることは一般的に広く知られていますが、「発酵性食物繊維」は腸内細菌の働きを発酵によって助けるという視点で見た食物繊維。その働きとは?

“発酵”の力で腸内環境を改善する「発酵性食物繊維」

「発酵性食物繊維」とは腸内細菌の働きを“発酵”の力によって助け、腸内環境を改善する食物繊維。腸内での発酵により「短鎖脂肪酸」などの有益な物質を作り出し、腸内環境を改善します。

また青江先生によると、発酵性食物繊維は有用菌を増やし、有害菌を減らす働きもあるそう。

「有用菌と呼ばれる腸内細菌群は発酵性食物繊維をエサとして増えます。発酵性食物繊維は、自分の腸内に定着している有用菌を増やし、有害菌の居場所を減らして腸内細菌のバランスを整えてくれるので、腸活にぴったりの食物繊維と言えます」

腸内発酵による健康効果って?

発酵性食物繊維が腸内で発酵されることにより、乳酸や酢酸、酪酸、プロピオン酸といった「短鎖脂肪酸」という物質が作られるそう。短鎖脂肪酸の健康効果について青江先生は多岐に亘ると言います。その効果とは?

●腸の動きをよくする

●腸内フローラを整え、有用菌が棲みやすい環境をつくる

●がん化細胞の増殖抑制

●アレルギーの抑制

●炎症性腸疾患の抑制

●肥満の予防

●便秘の改善

●水分吸収の促進

また短鎖脂肪酸は大腸で作り出すことが重要だと青江先生は言います。

「短鎖脂肪酸の酢酸はお酢の成分で、食事として摂ることも可能ですが、小腸で吸収されてしまうため大腸まではほとんど届きません。大腸で腸内細菌が短鎖脂肪酸をつくりだすことが重要なのです」

■発酵性食物繊維が多く含まれる食品って?

発酵性食物繊維は穀類、根菜、豆類に多く含まれるそう。

ゴボウ

「押麦、大麦、小麦全粒粉などの穀類にはβ-グルカン、アラビノキシランといった発酵性食物繊維が豊富には含まれ、主食として食べられることから多くの量を摂ることができます」

「他にはゴボウなどの根菜にイヌリン、大豆などの豆類にはオリゴ糖などの発酵性食物繊維が多く含まれています」

「果物にも発酵性食物繊維のペクチンが含まれ、多く含まれるものの代表はキウイフルーツです」と青江先生。

■2分で完成!管理栄養士が教える、発酵性食物繊維レシピ

発酵性食物繊維は1日およそ2g以上を目安に摂取することがおすすめ。そこで今回は、管理栄養士の岸村康代先生が、発酵性食物繊維が2g以上摂れるレシピを教えてくれました。

めかぶと納豆の大麦キムチごはん

発酵性食物繊維が2.7g摂取でき、2分で完成する簡単レシピです。

めかぶ

材料(1人分)

・めかぶ 1パック(45g)

・大麦ごはん 150g

・納豆 1パック(50g)(タレとからしも混ぜ合わせる)

・キムチ 50g

・海苔 適量

作り方

器に大麦ごはん、めかぶ、キムチ、混ぜ合わせた納豆、海苔をのせて完成。

ブランキウイヨーグルト

発酵性食物繊維が2.5g摂取できるスイーツです。

キウイ

材料(1人分)

小麦ブランシリアル 40g

ヨーグルト 150g

キウイフルーツ 1/2個(50g)

はちみつ 小さじ1

エゴマ油 小さじ1

作り方

1.小麦ブランシリアルとヨーグルトを混ぜ合わせ、はちみつをかける。

2.皮をむき角切りにしたキウイフルーツを1にのせ、エゴマ油をかけて完成。

腸の中で発酵させて有用菌を増やすのに役立つ発酵性食物繊維。積極的に取り入れていきたいですね。

(つやプラ編集部)

【青江誠一郎(あおえ せいいちろう)先生 プロフィール】

青江先生

大妻女子大学・家政学部食物学科・教授/農学博士日本食物繊維学会 理事長/編集委員
千葉大学大学院自然科学研究科博士課程修了。一般社団法人日本食物繊維学会副理事長。雪印乳業株式会社技術研究所を経て平成15年度より大妻女子大学家政学部助教授に就任。平成19年度より現職。大麦の食物繊維とメタボリックシンドローム予防に関する論文にて、平成22年度日本食物繊維学会の学会賞を受賞。

【岸村康代(きしむら やすよ)先生 プロフィール】

フードプランナー 管理栄養士 / 野菜ソムリエ上級プロ
一般社団法人大人のダイエット研究所 代表理事大妻女子大学家政学部食物学科管理栄養士専攻卒業後、商品開発や病院での指導を経て独立。日本野菜ソムリエ協会ビューティーフードプログラムの監修を務める。

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