腸が疲れていると、便秘などの腸の不調だけでなく、美容にも悪影響を及ぼします。

管理栄養士の筆者が、“腸疲労”を招く食べ物と、腸を労るための食事法についてご紹介します。

■肌トラブルも起こる?腸疲労の弊害とは?

デブ菌が増える!?腸疲労を招く食べ物4つ

腸には、体の免疫細胞の約7割が集まっているといわれています。

そのため、腸が疲れていると免疫力が低下し、体調を崩す恐れがあります。

また、腸内環境が乱れやすくなり、必要な栄養素の消化・吸収、老廃物の排出が適切に行なわれず、代謝の悪い、痩せにくい体になってしまいます。

さらに、腸内環境が乱れて便秘になると、悪玉菌が有害物質を生成します。

有害物質は血液にのってやがて汗などと共に皮膚表面に出てくるため、肌荒れを引き起こす原因となります。

このように腸が疲れると、健康面・美容面ともに悪影響をもたらします。

■食べ過ぎに注意!腸疲労を招く食べ物とは?

腸が疲れる原因は、不規則な生活や運動不足など、さまざまな要因が絡み合っていますが、特に毎日食べる食事内容は大きく影響しています。

以下のような食べ物は、腸疲労を招きやすいため、食べる量や食べ方を工夫して食べましょう。

バラ肉&ベーコン

バラ肉やベーコンは、肉類の中でもトップクラスに脂質の量が多い食材です。

脂質が多い食材を過剰に摂取すると、腸内に悪玉菌を増やすことになり、腸内環境が乱れてしまいます。

また、脂質は消化に時間がかかることからも、胃腸の負担になりやすいため、以下のような工夫をしましょう。

・しゃぶしゃぶにして油を落とす

・テフロン加工のフライパンを利用して調理する(油の使用量を減らす)

また、できる限り、もも肉などの赤身肉やハムなどを使うことをおすすめします。

肉類・卵など(動物性タンパク質)

肉類や卵などに含まれる動物性タンパク質を過剰に摂取すると、過剰な分は腸内で悪玉菌のエサとなり、悪玉菌を増やす原因になります。

また、動物性タンパク質は、脂質の含有量が高いものが多いことも、腸に負担となる原因と考えられます。

そのため、納豆や豆腐、枝豆、そら豆などの植物性タンパク質が含まれる食材も意識して取り入れるようにしましょう。

アイスクリーム

暑い季節に食べたくなるアイスクリームですが、脂質が多く、冷たいことから、胃腸を冷やす原因となります。

胃腸が冷えると血行が悪くなり、消化・吸収機能が低下しますし、代謝が悪くなるため痩せにくくなってしまいます。

冷たいものを食べるときは、しっかりよく噛んでから飲み込むようにしましょう。

また、温かい飲み物と一緒に食べるのもおすすめですよ。

コーヒー(カフェイン)

カフェインは、迷走神経という神経を興奮させて、腸のぜん動運動を促す働きがあるため、腸の健康を維持するのに役立つ場合があります。

一方で、カフェインは利尿作用もあるため、過剰に摂取すると腸内の水分が不足し、便秘を引き起こすなど、腸に負担になることもあります。

そのため、カフェインが多く含まれるコーヒーや濃い緑茶は、1日にコップ1〜2杯までを目安に摂取するようにしましょう。

■少しの工夫でOK!腸を労る方法3つ

(1)温かい飲み物を摂る

水分不足は、腸の働きが低下して、食べ物の消化・吸収をスムーズにおこなうことができません。

便が硬くなるため、便秘を引き起こす原因にもなります。

冷たい飲み物は腸を冷やしてしまうため、温かいハーブティーや麦茶などを、こまめに飲むようにしましょう。

(2)シンバイオティクスを意識した食事を

腸を健やかに保つためには、腸内環境を整えることが重要ですよね。

そのためには、「シンバイオティクス」を意識した食事を心がけましょう。

シンバイオティクスとは、乳酸菌などの「プロバイオティクス」と、オリゴ糖や食物繊維などの「プレバイオティクス」を同時に摂取することで得られる、腸活効果のこと。

善玉菌そのものであるプロバイオティクスと、善玉菌のエサとなるプレバイオティクスを一緒に摂取することで、腸内環境を整える効果が最大限に発揮されるのだそう。

おすすめの組み合わせ例

・とろろ昆布の味噌汁[プロバイオティクス:味噌(乳酸菌)・プレバイオティクス:とろろ昆布(食物繊維)]

・納豆×めかぶ[プロバイオティクス:納豆(納豆菌)・プレバイオティクス:めかぶ(食物繊維)]

・ヨーグルト×バナナ×はちみつ[プロバイオティクス:ヨーグルト(乳酸菌)・プレバイオティクス:バナナ(食物繊維)&はちみつ(オリゴ糖)]

ぜひ食べ物の組み合わせも、意識してみてくださいね。

(3)自分に合った乳酸菌を摂る

数多くのヨーグルトが売られていますが、自分に合った種類の乳酸菌を摂れるものを選ぶことが大切です。

食べることで肌の調子が良くなったり、便通が良くなるなどの実感が得られるものを選ぶようにしましょう。

2週間ほど試して変化を感じない場合は、他のものを試してみると良いかもしれません。

また、乳酸菌は腸内に永久に住み着くことはできないため、毎日継続して摂取しましょう。

腸の健康を考えることは、痩せやすい体づくりや、美肌づくりにも役立つといえます。ぜひ、ご紹介した内容を参考にして、腸にやさしい食生活を心がけてみてくださいね。

(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)

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【参考】
※腸内フローラと腸管免疫の関係 – ビオフェルミン製薬

※腸内フローラを整える方法!腸活! – ビオフェルミン製薬

※タンパク質の摂りすぎは危険!?過剰摂取による影響とは – 江崎グリコ

※Vol.20コーヒーは便秘に効果的!?飲み方のポイントを解説 – 健栄製薬

※腸内細菌と健康 – 厚生労働省

※美肌力をアップさせる、腸のゴールデンタイム – 明治
※佐藤和人・本間健・小松龍史 編集『エッセンシャル臨床栄養学第5版』(2009年)医歯薬出版