5月5日の「端午の節句」にはどんな意味があるの?

 5月5日(金)は「こどもの日」です。5月5日は「端午の節句」といって男の子の健やかな成長と幸せを願ってお祝いをする日でしたが、1948年に祝日法が改正され、それ以降は「こどもの日」とされ、子どもの人格を重んじ、子どもの幸福をはかるとともに、母に感謝する日となりました。

「端午の節句」の由来はさまざまありますが、そもそもの起源は中国にあるといわれています。中国で古来より信じられている陰陽五行論では、奇数を縁起が良い陽数、偶数を縁起が悪い陰数とする考えがあります。しかし、1月1日、3月3日、5月5日といった、奇数が重なる日にちは、陽の気が強すぎることから、返って縁起が良くないと考えられています。そのため、節目となる日として邪気払いをしていました。それを起点とし、「元旦」「桃の節句」「端午の節句」「七夕の節句」「重陽の節句」と5つの節句が作られ、今に伝わっているといわれています。

 陰陽五行論で見ると5月5日はあまり縁起がいい日とは言えないのです。そのため、この日は邪気払いをすることで将来的な開運へとつながる日とも言えます。早速、実践するべきアクションを見ていきましょう!

5月5日の邪気払い方法1:「菖蒲湯(しょうぶゆ)」に入る

5月5日の邪気払い方法1:「菖蒲湯(しょうぶゆ)」に入る

 5月5日は、別名「菖蒲(しょうぶ)の節句」ともいい、兜(かぶと)や五月人形と一緒に菖蒲の花を飾ります。

 菖蒲にはテルペンという香り成分があり、リラックス効果や血圧を下げる効果があるといわれています。また、菖蒲の根を乾燥させたものは、鎮痛、鎮静、健胃のための生薬としても広く使われていますし、入浴剤として腰痛や冷え性の改善用に使われています。

 その細くとがった形が刀に似ていることから、昔から魔物を払うとされてきました。5月5日が近づくと、スーパーなどでも簡単に買うことができるので、ぜひ菖蒲の葉を入れた菖蒲湯に入りましょう。菖蒲の花を玄関に飾っておくことで魔よけにもなります。

5月5日の邪気払い方法2:よもぎ団子を食べる

5月5日の邪気払い方法2:よもぎ団子を食べる

 子どもの日といえば、かしわ餅やちまきが有名ですが、それ以上に食べてほしいのがよもぎ団子です。

 よもぎは古来より薬として使われてきた植物。古代エジプトでは、よもぎをパンに混ぜたりリキュールに漬け込んだりして利用していました。韓国では今でも女性のケア方法の一つとしてよもぎ蒸しが人気ですよね。日本ではお灸のもぐさとして親しまれています。

 昔から世界中で薬草として親しまれているよもぎには、止血や冷え改善、抗菌作用、デトックス効果などがあるとされています。何よりも、独特な匂いには魔よけ効果があります。5月5日に選ぶ和菓子は、迷わずよもぎ入りにしましょう。

 邪気払いが一番の開運アクションになる子どもの日。ぜひ、今回ご紹介した邪気払いを取り入れて、季節の変わり目となる5月5日を乗り越えましょう。

(水浦裕美)