知育菓子が好調な要因は何か

「クラシエ」が、「知育菓子」の売り上げを堅調に伸ばしてきています。その要因の一つにターゲットを子どもだけでなく大人へと拡大したことが挙げられます。全国小売店パネル調査「インテージSRI+」の推計販売規模(金額)よると、同社の国内における知育菓子売り上げの2022年実績は、2019年比較で116%に伸長しています。「クラシエフーズ」に知育菓子が好調な理由を聞いてみました。

 実は「知育菓子」という名前は、「クラシエフーズ」の登録商標。クラシエフーズから発売されたものだけが「知育菓子」と呼ばれています。

「クラシエフーズ」のマーケティング室・菓子グループの木下優さんは、「クラシエフーズは『知育菓子』を自分で作ることで、変化や工程を楽しみながら食べられるお菓子であること。子どもの『個性を伸ばす』『失敗を楽しむ』『違いを尊重する』といった3つの価値を提供し、子どもたちの自信を育むことを目指したお菓子であることと定義しています」と言い、普通の菓子との違いを教えてくれました。

 同社が発売する数々の知育菓子のなかでも注目したいのが、2022年9月に発売した「大人のねるねるねるね」。同社によると、2022年度の売上計画(出荷金額)に対して160%の実績を打ち出し、知育菓子全体の拡大に寄与しました。

 1986年から発売している「ねるねるねるね」を楽しんでいた現在20〜40代の層へ、懐かしさや当時の商品との『違い』を楽しんでもらいたいという開発当初の狙い通り、子どもだけでなく大人の購入層を獲得することができたそうです。

 また、Z世代が話題作りや知名度アップに一役買っていると木下さんは言います。

「中学生・高校生・20代以上の方々の間で知育菓子をSNSでシェアしながら楽しんでいただく機会が増えてきたと感じています。『大人のねるねるねるね』の他に、本物そっくりなメニューがお菓子で作れる『ポッピンクッキン』や、瞬間的に粉がグミに変わる『グミつれた』が人気で、よく取り上げられています」(木下さん)

知育菓子がもたらす“非日常体験”

 同社は、2023年5月に「『ねるねるねるね』発売40周年を迎える2026年に、知育菓子の主力工場である福知山工場(京都府福知山市)と高槻第一工場(大阪府高槻市)を新工場・京都工場に移転・集約する予定だ」とし、今後最適生産体制を構築していくと発表しました。

 また、2023年9月には、「憧れのショコラティエ」、「大人のねるねるねるね 摘みたていちご味」と大人向けの知育菓子を続けて発売しています。

 木下さんは、知育菓子の今後の展開を明かしてくれました。

「知育菓子は、間食や小腹満たしではなく、『気分転換、懐かしみたい、楽しい気持ちに浸りたい』といった情緒目的での喫食シーンが多いのです。おうち時間における“非日常体験”をご提供する商品として、お子様だけでなく大人の方にも楽しんでいただきたいと考えています。今後の目標として、国内、海外も含めて現在の知育菓子の売上高を1.4倍以上にしていきたいです」(木下さん)

「憧れのショコラティエ」と「大人のねるねるねるね」を食べた30代女性は、「子どもの頃、スーパーで『今日はどのお菓子を買ってもらおうかな』と本気で悩んでいたあの瞬間を懐古することができ、夢見ていた『お菓子屋さん』を、大人になっても知育菓子で体験できるわけです。また、“大人”と商品名についていることで、大人世代の購入ハードルはぐんと下がりますよね」と知育菓子の魅力を語ってくれました。

 子どもだけでなく、大人をも魅了し始めた知育菓子。そのクオリティや味へのこだわりにも注目したいです。

※「知育菓子(R)」はクラシエフーズの登録商標です

(LASISA編集部)