息子のスマホを取り上げたら、しばらくはおとなしくしてた。でも、3日もすると、また口答えや下品な言動をするようになって。

なぜ、あいつは学ばないのかね。まったく理解不能だよ。

前夫が、13歳になる私たちの息子についてこう嘆きました。

彼のフラストレーションにはまったくもって共感です。子どものしつけに伴うエンドレスな徒労感は、親にとっては拷問にすら思えることがあります。

与えた罰則の重みがすぐに彼らの脳に刻まれず、また同じ過ちを犯してしまうのはなぜなのでしょう。

また、「正の強化」と呼ばれる、褒めて伸ばす子育てが、よい行動を促すように働かないのはなぜなのでしょう。

重要なのはモチベーションの種類だった

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その答えの一部は、私たちが植え付けようとしているモチベーションの種類に関係しています。

私たちが子どもをしつけるとき、外的なモチベーションを促すことが多いように感じます。

外的動機付けとは

具体的にいえば、罰則も正の強化も、どちらも結果にもとづくモチベーションに過ぎません。

心理学ではこれを、「外的動機付け」と呼びます。このような報酬にもとづくモチベーションは人生のあちこちに存在していて、パワフルな動機付けとなり、望み通りの結果をもたらす可能性はあります。

たとえば私たちが税金を払うのは、未払いで政府から罰金を取られるのが嫌だから。

でも子どもたちには、罰を受けたくないからという理由やご褒美が欲しいからという理由ではなく、自らの意思で行動を変えてほしいと私は思うのです。

内因性動機付けとは

私が望むモチベーションは、心理学では「内因性動機付け」と呼ばれています。

内因性動機付けとは、その名の通り内側から湧き出るモチベーションであり、特定の行動と引き換えにご褒美をもらうこととは異なります。むしろ、その行動自体が報酬となるのです。

ご褒美がなくても動けるやる気を出すために

子どもが成績を上げたいと思うモチベーションを例にとります。

成績に応じてお金やその他の報酬を与えるというのは、外的動機付けに当たります。子どもはAを取ろうとやる気を出すかもしれませんが、それはあくまでご褒美が目当ててあり、成績そのものを上げることに興味はありません。

一方、内因性動機付けであれば、彼らは学習による達成感や内容そのものへの興味から、懸命に勉強するようになります。

心理学を研究するVanessa LoBue教授は、Psychology Todayの記事において、内因性動機付けのためには、報酬をなくすのではなく、戦略的な使い方が必要であると述べています。

内因性動機付けを促すために、すなわち、学習や利他そのものが面白いと思える子どもに育てるうえで、報酬という戦略は間違いになりかねません。

ただし、報酬が完全に悪いわけではありません。

たとえば私は、トイレトレーニング中の息子に対し、うまくトイレに行くことができたらご褒美にジェリービーンズを与えていました。

便器の中におしっこをすることに対して、内因性動機付けを教えることは必ずしも必要ではないと考えたからです。それは誰しも、いつかは学ぶことですから。

好きでやっていることにご褒美は不要!

また、すでに内因性動機付けが染みついていた行為に外的な報酬を与えるのは避けましょう。

これは「過剰正当化効果」と呼ばれ、もともと好きでやっていたことが急に仕事のように感じられ、内因性動機付けが低下してしまうという現象です。

その一例が、E.L. Deci氏の論文のケースです。

研究グループは、被験者にパズルをしてもらい、その半数に途中からお金を渡しました。

その結果、お金をもらったグループはそうでないグループよりもモチベーションが下がりました。お金をもらわないグループのほうが、純粋にパズルを楽しんでいたと考えられます。

本物のやる気を引き出す具体的な方法

Image: Shutterstock.com 1. 個人の性格ではなく、努力と成果を褒める

成績表を例にとると、「このAは努力が実を結んだ証だね」とほめてください。

「あなたは頭がいい」とか「才能がある」という言い方は、他者との比較を暗示する報酬であり、外的動機付けに当たります。

結果よりも努力を重んじることを教えられた子どもは、課題にぶつかってもめげずに挑戦を続けられるのです。

2. 自分の内因性動機付けを見せる

意欲的に働きましょう。他人のことを考えるのは気持ちがいいからと、時間を守るようにしましょう。大好きな趣味に没頭しましょう。そのような姿を我が子に見せましょう。

警察がいるときだけ制限速度を守るのは、つかまりたくないという外的動機付けです。

自分にメリットがある人にだけ優しくしていれば、そのことは子どもにも伝わるでしょう。そうならないように、内因性動機付けから得られる充実感を、親が身をもって示すことが重要です。

3. たくさん話す

報酬や罰則は、子どもを正しい道に導くうえで重要です。でも、それらを与えるだけにとどまらず、その報酬や罰則を与える理由を必ず伝えるようにしてください。

過去に自発的な行動で目標を達成した自身の体験を話してください。

ご褒美よりも、そのような成功で得られる達成感のほうがずっと大きいことを話してください。このことは、何度でも伝え続けなければなりません。

なぜなら、外的動機付けは形があるのに対し、内因性動機付けはつかみどころがないため、考える機会が多く必要だからです。

前夫、すなわち息子の父親の悩みに、私は共感します。

しつけは終わりがなく、感謝もされません。でも前夫には、いくら口答えをしたり悪態をついても、息子は礼儀正しく、思いやりがあり、寛大な子であることを忘れないでほしいと思います。

なぜなら私たちは、親として模範的な行動を示し、何度もその重要性について話してきたから。スマホを持つとか持たないとかの問題ではなく、善良な人間であるかどうかの問題なのです。

ですから、息子が自分の態度をコントロールできないようなときは、スマホを取り上げることもあります。

でも息子は、大きくなるにつれて、自分の言動が他人に与える影響を自分で考えられる子になっています。

それによる物的な報酬はありませんが、彼の中の自尊心が育まれることが唯一の報酬といえるでしょう。

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Source: Psychology Today,E.L. Deci氏の論文

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Kristen Mae - Lifehacker US[原文]