少額から株式投資を始めたい投資初心者の方に、「単元未満株取引」の始め方や注意点などを、ネット証券会社を比較し解説します。

最後まで読めば、「単元未満株取引」のメリット、デメリットを理解したうえで株式投資を始めることができるでしょう。

「単元未満株取引」は、簡単にいうと少額から株式取引ができるサービスです。

通常の株式取引では、最低売買単位が100株と決まっていて、100株単位でないと購入できません。しかし、単元未満株取引なら売買単位に関係なく1株ずつ取引できます。この記事ではその仕組みやメリットについて詳しくご紹介します。

目次

  1. 単元未満株取引のメリット
  2. 単元未満株取引のデメリット・注意点
  3. 単元未満株取引ができるネット証券比較
  4. 類似のサービスもいろいろ
  5. まとめ

単元未満株取引のメリット

まずは、単元未満株取引のメリットから。

少額で購入できることによるメリットに加えて、通常の株式投資と同様に配当金などを受けることができます。

▼メリット1

欲しい銘柄が高額でも、1株から買うことができる

▼メリット2

少額ずつ多くの銘柄を持つことでリスク分散ができる

▼メリット3

持っている株数に応じた配当金が受け取れる

▼メリット4

単元まで買い増していけば、株主優待を受けることもできる

▼メリット5

NISA口座の非課税枠の対象になる

単元未満株取引のデメリット・注意点

つづいて、単元未満株取引のデメリット・注意点をみていきます。

通常の株式取引より手数料が割高で、取引時間に制限がある点に注意が必要です。

●注意点1

通常の株式取引よりも手数料がやや割高(NISA口座でも手数料優遇なし)

●注意点2

取引時間に制限があり、1日数回の成行注文のみ

●注意点3

持っている株数が足りないと株主優待を受けられない(議決権もない)

取引時間については、例えばマネックス証券(ワン株)では、当日午前11:30までに発注した取引が午後(後場)の始値で約定するといったかたちで、指値注文はできません。

単元未満株取引ができるネット証券比較

単元未満株取引は、ネット証券数社で取り扱いがあります。SBI証券はS株、マネックス証券はワン株、auカブコム証券はプチ株といった名称がついています。

取引手数料など、3社の特徴を比較していきます。

単元未満株取引の各社サービス一覧

SBI証券マネックス証券auカブコム証券
サービス名S株ワン株プチ株
取引手数料(税込)買付手数料:無料
売却手数料:約定代金の0.55%
最低手数料 55円
買付手数料:無料
売却手数料:約定代金の0.55%
最低手数料 52円
約定金額の0.55%
最低手数料 52円
取扱銘柄以下の市場に上場の銘柄
-東証(プライム・スタンダード・グロース)
-名証(プレミア・メイン・ネクスト)
-福証(Q-Board含む)
-札証(アンビシャス含む)
※名証、福証、札証は売却のみ
SBI証券と同じ
※福証、札証は売却のみ
SBI証券と同じ
※福証、札証は売却のみ
約定回数1日3回1日1回1日2回
注文受付時間および約定価格東証(プライム・スタンダード・グロース)上場銘柄
-0:00〜7:00に発注:当日前場始値
-7:00〜10:30に発注:当日後場始値
-10:30〜13:30に発注:当日後場引け(終値)
-13:30〜24:00に発注:翌営業日前場始値
-休日に発注:翌営業日前場始値
※名証、福証、札証は異なる
-00:00~11:30に発注:当日後場始値
-17:00~24:00に発注:翌営業日後場始値
-休日に発注:翌営業日後場始値
-00:01〜10:00に発注:当日後場始値
-10:01〜23:00に発注:翌営業日前場始値
-23:01〜24:00に発注:翌営業日後場始値
-休日に発注:翌営業日後場始値

3社のサービス内容では、取引手数料に違いがあります。

マネックス証券が2021年7月から、SBI証券が2021年11月から、買付手数料を無料になっています。2社とも売却時には取引手数料がかかりますが、手数料が少しでも抑えられるメリットがあります。

また、約定回数は、SBI証券のS株は1日3回、マネックス証券のワン株は1日1回、auカブコム証券のプチ株は1日2回となっています。

なお、 auカブコム証券のプチ株は毎月積み立てることもでき、積立の場合、買付手数料は無料です。詳しくは下記の記事をご覧ください。

>>株式が積立できるauカブコム証券の「プレミアム積立」

単元未満株取引のはじめかたは?

単元未満株取引をはじめるために、特別な手続きは必要ありません。通常の株式取引画面で、単元未満株取引のメニューやタブをクリックすれば取引可能です。

類似のサービスを紹介

少額取引のニーズの高まりから、単元未満株取引に類似したさまざまなサービスがあります。代表的なサービスを2つご紹介します。

PayPay証券(旧One Tap BUY)

「PayPay証券(旧One Tap BUY)」は、株数単位ではなく金額単位での取引ができ、1,000円から投資できるサービス。取扱銘柄数がかなり絞られている点も大きな特徴です。

>>1,000円から株取引できる「PayPay証券(旧One Tap BUY)」

テーマ買いできるサービス

「FOLIO(フォリオ)」やSBI証券の「テーマキラー」という、株式をテーマごとに少額からまとめ買いできるサービスもあります。

1つのテーマを選ぶと、数万円から各テーマに関連する10社ほどの企業に分散して投資することができます。

>>少額からのテーマ投資「テーマキラー」と「FOLIO(フォリオ)」を比較

まとめ

単元未満株取引なら少額から株式投資できるので、投資初心者の方でも気軽に始められます。少額であっても有名企業・人気企業の株主の気分を味わうことができます。

メリット・デメリットを理解したうえで、株デビューの入り口として単元未満株を検討してみてはいかがでしょうか。

単元未満株におすすめのネット証券

国内株式(現物取引)まで含めて考えると、手数料の安さからSBI証券がおすすめです。口座開設はオンラインで完結できますよ。

>>SBI証券

単元未満株サービスについてはこちらの情報も参考にしてください

>>少額からのテーマ投資「テーマキラー」と「FOLIO(フォリオ)」を比較

>>株式が積立できるauカブコム証券の「プレミアム積立」

>>1,000円から株取引できる「PayPay証券(旧One Tap BUY)」

2022年8月18日現在の各サイトの情報をもとにまとめています。最新の情報は各サイトでご確認ください。

*本記事は、Fin/d(ファインド)より提供のコンテンツを加筆変更して掲載しています