「仕事上の友人」と「本当の友人」の境界線が曖昧になると、職場で気まずい状況になったり、仕事を遂行する上で重大な障害になったりする危険性があります。

とはいえ、SNSで同僚と友だちになっていたり、この1年間、ビデオ通話でよく一緒に過ごしていたりすると、従来の「ビジネスプロフェッショナル」の関係に比べて、ずいぶんとよく同僚のことを知っているかもしれません。

一方、私の上司は私のツイートを全部見ることができますし、私も上司の子どもたちが画面に映りこんでおやつをねだるところを目撃することがあります。

どんな人間関係にも境界線が必要です。ここでは、職場でできるだけ快適に過ごせるように、同僚と友人の間に一線を引く方法をご紹介します。

まずは「自分の境界線」を知る

以前、さまざまな種類の個人的な境界線を設定する方法をご紹介しましたが、それは主に自分自身を知り、自分が必要としているものを効果的に表現することに尽きます。

「会話の中で境界線を設定する」とはどういうことか思い描くことができない場合は、Psychology Todayに掲載されたAndrea Brandt博士の以下のエクササイズを実践することを考えてみましょう。

1枚の紙を用意して、3本の縦線を引き4つの列をつくります。

1列目に「大切な人」、2列目に 「家族」、3列目に「友人」、4列目に「知人/他人」というタイトルをつけます。

次に、この4つのカテゴリーの人たちと話したくないテーマを書き出します。たとえば、家族や他人には話したくないことに「性生活」を、4つのカテゴリーすべてに「子どもの頃のトラウマ」が入るかもしれません。

何を伝えるかに加えて、どこでどのように伝えるかもリストアップしてみましょう。

たとえば、テキストメッセージでのやりとりは気が進まないので、メールやSlackなどの職場のチャンネルでやりとりしたいと同僚に遠慮なく伝えましょう。

自分の境界線がわかれば、周囲の人たちに主張しやすくなります。

「超えてほしくない線」を明確に伝える

自分の境界線を尊重してもらうためには、それがどのようなものか表現する必要があります。

ビジネス自己啓発書『The Business Romantic』の著者であるTim Leberecht氏は、Psychology Todayで「誰もがお互いのことを少し知りすぎている」仕事上の友人関係が増えていることについて次のように書いています。

職場での友情は、精神的に良い影響を与えますが(特に、職場は孤独のエピデミックと闘うために重要な場所なので)ダークサイドもあります。

この複雑な領域で何とか暮らしていくには、感情的知性と明確でオープンなコミュニケーションが必要です。

特に、友人が上司になったり、上司が友人になったり、それ以外にも根本的な力関係に変化が生じた場合にはなおさらです。専門家は、それを早急に認識するよう助言しています。

「お互いのことを少し知りすぎた」ことによるメリットは、職場でのコミュニケーションの仕方が改めてオープンになることかもしれません。

これを利用して、職場の人間関係に一定の境界線や期待を持っていることを、直接訴えることができます。はっきりさせるために優しさを犠牲にする必要もありません。

同僚に自分の境界線を説明する時には、「あなたにだけでなく、みんなにお願いしていることだから」と言うことができます(たとえそれがその人に対してだけのことであっても)。

個人的なことを共有しすぎない

私たちは(まだ)ロボットではありません。週末の予定や子どものこと、共通の趣味などを同僚と話すことはできるはずです。

しかし、自分の気持ちを話し始めたり、職場の人たちの悪口を言ったり、仕事に関係のないアドバイスを求めたりするようになったら、「安全な仕事仲間の領域」を超えてしまっています。

そうなったら、きっぱりと会話を「仕事優先」の話題に戻しましょう。

共有しすぎるのは、世間話に限ったことではありません。プロ意識を保ちたいなら、SNSのアカウントはプライベートなものにして、仕事とは切り離しておくべきでしょう。

たとえ不適切と思われる投稿がなかったとしても、「他人があなたのことをすごくよく知っている」と感じることが問題なのです(パラソーシャル関係のようなものですね)。

個人的なことを話しすぎる同僚への対処法

自分は職場で話題にすることとしないことをはっきり意識していても、周囲の誰もが同じ線引きをしているとは限りません。

ここでは、個人的なことを話し過ぎる同僚への対処法をご紹介します。

聞き上手を自負していても、こちらをセラピストのように扱ってくる人との間には境界線を設けることが大切です。

Ama La Vida Coachingの共同設立者であり、認定コーチであるKatie Bennett氏は、Bustleに対して、詮索しようとする人には、「聞いてくれてありがとう、でも今はそのことは話したくないんだ」と正直に言うのがベストだと語っています。

そうでないと、相手との関係の性質に関して誤解を与えてしまう危険性があります。

人間関係の「真の姿」を見極める

「仕事上の友人」というカテゴリーは、それ自体に価値があります。

The Cooper Strategic GroupのコンサルタントであるAmy Cooper HakimさんはBusiness News Dailyに対して、次のように語っています。

仕事を離れてもその人と親しくなるかどうか自問してみましょう。

…(中略)そして、その答えが「No」なら、慎重に行動してください。

同僚との時間を純粋に楽しむことはできますが、「それは仕事上の友好的な関係であることを認識しましょう」とのこと。

職場でもっと本物の友人関係を築きたいと思っている人の立場から、ライターのAli Kelley氏は、「いつもいる場所(職場)で会うこと」の重要性を強調しています。

同僚のおかげで仕事の日に耐えられたり、楽しめることさえありますが、そこでその関係は終わってしまうこともあります。

その場合は、Kelley氏も、それ以外の多くの人も、「友人」でなく「同僚」というラベルを理解して尊重していることになります。

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職場で境界線を設定する際に最も難しいのは、どこに境界線を引くべきか正確に見極めることです。

同僚に失礼な態度を取ることになるのではと心配なら、それは自分にとって「同僚関係」が意味するものの定義が原因です(自分にとって「同僚関係」とはどういうものか、自分なりの定義を考えてみましょう)。

仕事仲間と過ごす時間を大切にしながらも、その友情は9時から5時までのスケジュールで維持したいと主張しても構いません。

仕事上の友人関係がいつかもっと大きなものに発展するかもしれませんが、そういうことを好まないなら、恐れずに今のままの関係を大切に保ちましょう。

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Source: Psychology Today(1, 2, 3), Harvard Business Review(1, 2), World Economic Forum(1, 2), HarperCollins, Ama La Vida, Bustle, Amy Cooper Hakim, Business New Daily, Greatist