AI動画生成は急速に発展している分野で、Google VeoやOpenAI Soraを筆頭にしのぎを削っている状態。
だからこそ、AIが生成した動画コンテンツを現実と見分けるのが困難になる時代に差しかかっているともいるかもしれません。
しかし、現時点でこういった恩恵が受けられるのは有料サービス限定です。
たとえば、GoogleのフラグシップであるVeo 3モデル(音声付きの動画生成が可能になったモデル)を利用するには、月間で約30ドル(約4,350円)年間だと約270ドル(約39,142円)を支払う必要があります。
前提として、AIによる動画生成は大量のリソースを消費するので、無料のAI動作生成を提供しようという動きは今までありませんでした。
しかし、今回、Microsoftがこの課題に取り組もうとしています。
なんと無料版の動画生成機能がBingアプリに統合されて、制限はあるものの、OpenAI Soraモデルを利用して無料でショート動画が生成できるようになったのです。
一方で気になるのが、試してみる価値があるのか否か。Gemini Veo 2と比較すると、実際どうなんでしょう?
大事なことなので2回言いますが、Veo 3を使いたい場合は、Googleに月30ドル(約4,350円)を支払ってAI Proを契約しないといけないのですから。
Bingの無料版「AI動画生成」の仕組み
Microsoftはまず、iPhoneおよびAndroidのBingアプリに「ビデオ クリエイター」機能を展開し、近日中にウェブ版とデスクトップ版を提供します。
利用は完全に無料ですが、かなり制限が設けられています。
この機能はOpenAI Soraのテキストから動画を生成する機能を元にしていますが、Soraはまだパブリック・ベータ版とされていて、通常は月20ドル(約2,900円)のChatGPT Plus契約の一部として提供されています。
Soraでは生成した動画に対する編集や調整が可能ですが、こういったオプションはBingの「ビデオ クリエイター」では提供されていません。
無料はいいが制約あり
また、Bingの「ビデオ クリエイター」は生成する動画を5秒間、解像度480pに制限しており、アスペクト比も9:16に固定されています(横長のアスペクトは近日中に提供される予定)。
このサービスは無料ですので、高速生成用のクレジット利用をメインに展開されています。
「ビデオ クリエイター」機能を使いはじめるには、アプリをダウンロードして、Microsoftアカウントにログインします。すると最初に10クレジットが与えられ、クレジットを消費すると、わずか数秒間で動画を生成できます。
クレジットを使い果たしてしまうと、動画生成を行うたびに数時間待たなければなりません(動画生成が可能になるとアプリから通知がくる)。
残念ですが、これ以上のクレジットを直接購入する手段はありません。ただし、次の高速生成のためにMicrosoft Rewardsのポイントを100ポイント引き出して使うことはできます。
Bingのビデオ クリエイター機能を使う具体的な手順
Bingの「ビデオ クリエイター」機能をはじめる手順は以下のとおり。
- スマートフォンにBingアプリをダウンロードする。
- ツールバーの右端にあるメニューボタンをタップ。
- このメニューから、ビデオ クリエイター機能を選択する。

画面にはプロンプトを入力するためのテキストボックスがあり、アスペクト比、動画の長さ、生成速度を変更するための設定アイコンが並んで表示されます。
これらを選択したら、あとは「生成」ボタンをクリックするだけで動画生成がスタートします。
生成が完了すると動画はギャラリーに保存され、90日間は共有やダウンロードができるようになります。
ほかの有料サービスと比較すると?
最初にお話ししたように、完全に無料で利用できるAI動画ツールはほとんど聞いたことがありません。
あったとしても、非常に制限されたものだけでした(たとえばCanvaでは無料で5つまで動画を生成できますが、あとはCanva Proにアップグレードを求められたり)。
ほかにも、Runwayには無料のプランがあり125クレジットが提供されますが、私が試した限りではクレジットは動画生成に使うことはできず、静止画の生成にしか利用できません。
3つの動画をつくってみた結果……
今回、Bingの無料版ビデオ クリエイターを使用して3つの動画を作成しましたが、そのうちの1つは満足のゆく出力になりました。
まず、「ウエディングドレスを着た花嫁」というプロンプトを試した結果、鏡の前で体をくるりと回す花嫁の動画ができましたが、頭は回っていません。かなり不気味。
次に、「オーブンからキャロットケーキを取り出すところ」という動画生成を依頼したのですが、実在する物を手で動かすときの動きがきちんと描写できない結果に。
そして、最後の動画「淹れたてのコーヒーと、その後ろにいる人々」はうまくできました。
Canvaでのテストも同様の結果に
ちなみに、Canvaで行った際も同じように不快な動画でした。カメラのフラッシュが光る瞬間は良かったのですが、手がパテのように見えて、表情も現実とはかけ離れています。
Google Veo 2で行ったテストでは、いずれの動画もよくできました。
「真新しい純白のドレスを着た花嫁が微笑んでいる動画」が生成されたのです。画面の切り取りが私の好みより狭すぎてしまったようですが、少なくとも肘や首の位置がおかしいといったことはありませんでした。
現時点では、有料のAI動画生成サービスのほうが動画の品質はかなり上で、無料オプションはDALL-Eの初期に似ていて指や手をきちんと描けていません。
会社のウェブページ用にショート動画をつくりたいとか、ちょっとしたジョークとしてつくってみようというのであれば、ぜひ試してみてください。
しかし、そのほかの用途であればGoogle Veoを使ったほうが良いかも。
ちなみに、私の同僚であるDavid Nieldが実施したテストの結果によると、彼の評価では「現時点で最良のAI Video generatorはGoogle Veo」なのだそうです。
AI乱立の裏側で…PCを狙う「ニセAI動画生成ツール」に気をつけて!その真っ黒な手口と防衛策 | ライフハッカー・ジャパン https://www.lifehacker.jp/article/2505-this-ai-video-generator-is-spreading-malware/
Googleの最新生成AI「Veo3」が登場。見破るの不可能では? | ライフハッカー・ジャパン https://www.lifehacker.jp/article/2505identifying-ai-videos-what-people-are-getting-wrong-this-week/
動画生成AI、Soraで動画を自在に編集生成する「4つの機能」活用ステップ | ライフハッカー・ジャパン https://www.lifehacker.jp/article/2506-how-to-use-sora/
Source: Microsoft(1, 2), Runway


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