Inc.:ときに、他者から受けとれる最高の贈り物が、その人の勘違いや誤解である場合があります。誰だって、自分の大失敗や恥ずかしい体験を進んでシェアしたいとは思いません。しかし、自分の間違いを正直に打ち明けることで、ほかの人が同じ落とし穴に落ちるのを避ける手助けができます。

これが、起業家のStephanie St.Claireさんが、自身の決して華々しいとは言えない体験談をMediumでシェアしようと思った理由です。彼女のスーパーエンターテイメントな語り口も、この記事をますます魅力的なものとしています。

St.Claireさんは、この投稿のなかで、スタートアップをはじめた当初に直面した困難の数々を赤裸々に打ち明けながら、当時は理解していなかったが、誰かが教えてくれていたらよかったのに、と思うあれこれについておもしろおかしく書いています。あなたもぜひ、この正直で愉快なブログの全文を読んでほしいのですが、以下に、St. Claire氏が自身の体験から得た学びのいくつかを紹介しておきます。

1. 大好きなことをして過ごせる時間は全体の15%だけ

カップケーキを焼いたり、クライアントの問題解決を手助けするのが大好きだからビジネスをはじめることにした? これから言うことを覚悟して聞いてください。あなたは1日の大半を、そうしたこと以外のことをして過ごすことになります。

「大好きなことに使える時間は15%程度で、残りの85%はマーケティング、管理、販売、事業戦略、大量にやってくるメールへの対応に費やすことになります。あなたが生き残れるかは、ビジネスオーナーとしてこうした責務をいかに早く受け入れ、クリエイターの喜びを二の次にできるかにかかっています」と彼女。「これには本当に参りました。ビジネスの経営にはちっとも興味がなかったのですから」

2. ほかの人よりも早く成功できると考えないこと

あなたが自分のことをどれだけ特別だと思っていても、ビジネスを軌道に乗せるには、それ相応の時間がどうしてもかかるものです。「私は、6カ月もあればいけると固く信じていました。自分の才能、スキル、人間力、そしてやる気満々の労働倫理(1日15時間、週7で働く)があれば、成功に向かって急発進できると思い込んでいたのです。私にはゆるぎない信念があり、自分の中心を真っ直ぐに生きているのだから、天の神様から成功への特急券をもらって当たり前なのだと考えていました」と、St. Claireさんは告白しています。現実は? 残念ながら、ほかの人と同じだけの時間がきっちりかかりました。

3. 資金が底をつくときが来る

あなたがいくら入念に準備をしていても、いくら資金繰りの当てがあっても、決して例外ではありません。「お金を使い果たすのは、スタートアップでは普通によくあることです。これだけ準備したのだから、自分は絶対にそうはならない、とあなたは思っているかもしれません」と彼女。「しかし、あるとき突然、青空を優雅に飛んでいたはずのあなたのツインエンジンの飛行機から、バタバタと耳慣れない音が響いてきたと思ったら、燃料計の針が一気にゼロになり、もうできることは1つしかない、という事態に陥ります。そう、荒れ果て、見捨てられた1本の滑走路に着陸するのです。『預金残高14ドル』という名の滑走路に…」

でも恐れないでください。この困難を乗り越え、強くなって反対側に突き抜けることは可能だとSt. Claireさんは訴えています。「これはいわば、ビジネス界の強者たちに仲間入りするための通過儀礼であり、お金の地獄を生き抜いたあなたを、もう誰も止められはしないでしょう」と彼女。すべては、あなたが恐怖と向き合い、夢を手放さなかったおかげです。

4. 自分自身が最大の敵となる

たしかに、上で述べたとおり、資金繰りは大変ハードで、同じく、顧客の獲得や、社員の確保も簡単ではありません。でも、自分を疑うことほどハードなことはない、とSt. Claireさんは書いています。「ビジネスをやるうえで最も大きな障害は、自分自身の抵抗(レジスタンス)です。本当にそれだけ、」と彼女は書いています。そして、この問題の対処の仕方を学ぶために、スティーブン・プレスフィールドの『Do the Work』を読むことをすすめています。

5. マーケティングは選択科目ではない

セルフプロモーションがうまくいっていない? それは当たり前だとSt. Claireさんは言います。きちんとしたマーケティングもしないで、いきなりうまくいくはずがありません。そんなことはありえないのです。「ビジネスをはじめたとき、私が一番甘く考えていたのがこの点です。マーケティングとは、大きな矢印が書かれた薄いセールスレターを出して、あとは入力フォームのリンクを載せておくだけだと思っていたのですから。そんなわけはありません! 私はおとぎの国の地面に頭を突っ込んでいたのです。どこの馬の骨ともわからない私のサービスに、クライアントが大挙して押し寄せてくるものだと思い込んでいたのですから」と彼女は書いています。「おかげで、私は缶詰とスパゲティを長い間、食べ続けることになりました」

缶詰パスタになじみ過ぎないためには、「自分を売り出す方法を学び、あきらめずにそれを続けること。たとえプロに頼んだとしても、まだ自分でやれることも残っています。たとえば、ウェブサイトを更新し続けることは、セルフプロモーションには絶対に不可欠です。WordPressの使い方とHTMLを学習してください」と彼女は書いています。

Those Things No One Tells You Before You Start a Business|Inc.