Inc.: 一人っ子で、兄弟のいない人に対するステレオタイプ(たいていネガティブ)に、抵抗を感じる人もいることでしょう。一人っ子はみんなわがままだとか、協調性に欠けるだとかいったことは実際にはありません。ただ、ひとりの時間が好きな人が多いというのは当たっているかもしれません。

さて、これについて科学ではどう考えられているのでしょうか? 「一人っ子は兄妹のいる人と大きく異なる」という俗説は、科学的に証明できるのでしょうか? できないのでしょうか?

査読学術誌『Brain Imaging and Behavior』に最近掲載され、興味深い記事でおなじみの英国心理学協会のブログ「Research Digest」に取り上げられていた新たな研究で、一人っ子は兄妹のいる人と本当に違うこと、そして、その違いが脳の構造にも現れていることを示す、強力な証拠が見つかったそうです。

クリエイティブだが同調性に欠ける

この研究は、一人っ子政策が展開されたおかげで一人っ子が多い、中国で行われたもの。研究者らは数百人の大学生を対象に、標準心理検査を使って創造性と同調性を調べ、さらに脳の画像を撮って器質的な違いを探しました。そして、そのデータを兄弟のいる学生といない学生とで比較したのです。その結果、一人っ子はより創造的なものの、同調性に欠け、その違いは脳画像に現れるほど有意である、ということがわかりました。

専門的な詳細を知りたい人のために英国心理学協会はこう説明しています。

一人っ子のほうが兄弟のいる参加者よりも、クリエイティブな作業でより優れた成績を見せたことは、一人っ子のほうが脳の縁上回の灰白質が平均して多いことと関連しています。

また、一人っ子は内側前頭前皮質の灰白質が少ないこともわかりました。それは、同調性に欠けることに関係するのではないか? と研究者たちは考えています。

ステレオタイプは正しい?

認めたくはありませんが、この研究結果は一人っ子に関する俗説、すなわち仲間から孤立し、親の注目を一身に集め、それが想像の世界で生きる傾向につながり、共有や共感が不得意である、といった説とだいたい合致しています。しかし、これでステレオタイプが正しいと認めなくてはならないのかというと、そうではないと思います。

というのも、この研究は、対象者が非常に限られており、すべての一人っ子を代表する標本と言うには程遠いからです。

民間の憶説を証明するようなデータが出ると、とても興味をそそられるものです。しかし、この研究結果の解釈には注意が必要です。

と英国心理学協会は述べています。

高い教育を受けた中国の若者という標本は多様性に欠けるため、一人っ子という要因が、親の社会的・教育バックグラウンドや親から遺伝した性質といった他の要因と交絡し、結果がどの要因の効果なのかがわかりにくくなっています(そのいくつかについて研究者たちが説明しているのですが)。

とResearch Digestの記事は注意を促しています。

私はまだ、一人っ子に対するステレオタイプが正しいと全面的に認める気にはなれませんが、この研究結果を知ると、想像以上に、一人っ子には独特の傾向があるのかもしれません。

If You're an Only Child, Your Brain Is Probably Wired Differently, New Study Says | Inc.com

Image: Sergey Nivens/shutterstock

Source: Research Digest