AppleのCEOであるティム・クックが、2017年のマサチューセッツ工科大学の卒業式で、自分よりも大きなものをつくるために自分の手と頭と心を使い、人間的な視点を決してなくさないようにと訴えました。

卒業生たちに対して、自分のやっていることの中心に倫理観を持ち続けなければならないとも言っています。

自分が人類に与えている影響は「いいね」の数ではなく、どれだけの人の人生に触れたかで測ってください。人気ではなく、どれだけの人の役に立っているかで測ってください。人が自分のことをどう思っているかを気にするのをやめてから、私は自分の人生がより大きなものになったと気が付きました。

クックは若かった頃、人生の目的が見つからずに悩んでいたそうです。人生の目的を探すために、デューク大学の大学院に行ったり、瞑想や宗教や哲学書の中に求めたりしました。また、“若気の至り”でWindowsのパソコンを試してみたこともあったけれど、まったくうまくいかなかった、といった冗談も言っています。

そして、20年前にAppleへたどり着き、自分の目的がやっとわかったとのこと。人の役に立つテクノロジーを作ることに情熱を持っていた、Appleの共同創業者スティーブ・ジョブズに会ったからです。

クックは、自分の価値や人間性を、自分が創り出すものに注入するように勧めています。去年、ローマ法王フランシスコ1世と面会した時のエピソードを紹介しながら、その重要性を強調しました。ローマ法王はクックに

人類はかつてないほどの力を持っているけれど、それが賢明に使われるという保証はない。

と言ったそうです。

クックのメッセージはわかりやすく真面目なものでしたが、卒業生を楽しませるジョークも交えています。マサチューセッツ工科大学はいたずら、つまり“ハッキング”でも有名です。実際のハッキングをいくつか例に出し、最後には、大統領のTwitterアカウントは午前3時にツイートがあるから大学生が乗っ取っているに違いない、といった内容の冗談で締めています。

Appleはクックの指揮下で、Apple WatchやHomePodのような製品を開発。ジョブズの後を継ぎ、クックがCEOになったのは2011年8月で、それ以前は同社の最高執行責任者(COO)でした。

あなたがテクノロジーとそれを使う人が交わるところで生きる人生を選ぶなら、そして最高のものを作り、自分のベストを尽くそうと努力するなら、これからは限られた人だけでなく、全人類の希望となるものにしましょう。

Apple CEO Tim Cook to MIT Grads: Don't Measure Your Life in Likes|Inc.

Image: Stephen Lam/Getty Images News/ゲッティ イメージズ