Inc.:ストレスだらけの仕事に疲れ果ててしまったときは、旅行に限ります。でも、科学によると、衝動的に旅行カバンを持って旅立つのは逆効果のようです。

ハーバードで幸福を研究するShawn Achor氏がHarvard Business Reviewに語ったところによると、オランダのある研究で対象者の旅行前後の幸福度を調査したところ、平均すると旅行前のほうが幸せであることがわかったのです。

旅行でストレスは軽減できないということなのでしょうか? Achor氏やその他の専門家による、研究に裏付けられたアドバイスを紹介します。

1. できるだけ遠くへ(それか家にいるか)

多くの道楽はほどほどくらいがちょうどいいのかもしれませんが、旅行の場合はそうでもないようです。専門家は、中途半端を避けるべきだと主張しています。まったく新しい場所に行くか、本当にストレスフリーな自宅でのステイケーションをするか、どちらかを選びましょう。

Achor氏は、遠ければ遠いほどハッピーな体験になるというTwitterの調査(BBCより)を引用し、彼自身も遠くに行くのが好きだと述べています。しかし、全員が賛成しているわけではないのでご注意を。完全な燃え尽き症候群の崖っぷちにいるのであれば、家にいるのが正解という意見もあるのです。

作家のJohn Coates氏はこう言っています。

ストレスの窮地にはまっているときは、新しいものをできるだけ排除する必要があります。そういうときには、親密さが必要なのです。それなのに、仕事で慢性的なストレスを受けていると、正反対のことをしてしまう人が多いです。たとえば景色を変えることがよかろうと、エキゾチックな場所に旅行に行ったりしてしまうのです。

通常の状況であれば、景色を変えるのは正解です。しかし、ストレスが高いときにはNG。なぜなら、外国で遭遇する新しさが生理的負担を増やしてしまうからです。旅行に行くよりも、家にいて、家族や友人と過ごし、おなじみの音楽を聞いて、古い映画を見るほうがいいでしょう。

どっちの意見を信じるにせよ、中途半端に知っている場所へ行くのはよくないようです。劇的に環境を変えてマンネリを脱するか、家でバッテリーを完全に充電するか、どちらかにしましょう。

2. 1つのカゴにすべての卵を入れない

期待というものは、高いほど応えるのは困難です。つまり、リラックス、冒険、人との出会い、クリエイティブなシミュレーションなど、1回の旅行にあれもこれも詰め込むのは最終的に失望のもと。研究によると、すべてのニーズを1回で満たす大旅行に出るよりも、小旅行に何度も行くほうがずっといいようです。

時間の使い方のエキスパート、Laura VanderkamさんはFast Companyにこう語っています。

多くの研究により、幸福度は旅行から帰るとすぐに元のレベルに戻ってしまうことがわかってきました。つまり、たまの大きな喜びよりも、小さな喜びを頻繁に繰り返すほうが幸福度は高まります。別の研究では、旅行による心身へのメリットは、およそ8日間でピークを迎えると言われています。祝日などで出勤日が少ない週を狙えば、3〜4日の休みを取るだけで8日間(週末+平日+週末)のバケーションが成立します。これを年に何回か計画するといいでしょう。

3. 行き先を問わず、入念な計画を

自明かもしれませんが、ギリギリの乗り継ぎ、スケジュールのつめこみすぎ、到着時間が読めない移動手段などは、せっかくの旅行をストレスで台無しにしてしまいます。どこに、どうやって行くのか? を綿密に計画し、空港間を急いで移動したり、ローカルバスを乗り継いだり、仲間とどこへ行くかで議論したりせずに済むようにしておきましょう。

New York Timesによると、前述のオランダの研究ではこのような結果も出ているそうです。

幸福度が最も高まるのは、実は旅行の計画をしているときなのです。

4. 仕事をしない

ワーカホリックの皆さん、ごめんなさい。でも、どの専門家も言うアドバイスがこれ。旅先でのストレスを減らしたければ、仕事は家に置いてくることです。

幸福の専門家で作家でもあるChristine Carter氏は、こう主張しています。

言うまでもないことかもしれませんが、仕事をしないことこそ、休暇を取ることのもっとも重要な側面です。

最新の研究で、旅先で仕事をしないことで、旅行がずっと記憶に残りやすいことも示されています。

5. 再突入の衝撃を最小限に

せっかく美しいビーチでのんびりしても、仕事が山積みのオフィスへ戻ると、旅行による心理的メリットの大半が失われてしまいます。ですから、オフィスに戻るときのショックを最小限に抑える方法を、あらかじめ考えておくと良いです。

戻ってから何日間かを現実に戻るための期間とし、軽めのスケジュールにしておくのがいいでしょう。

The Best Kind of Vacation for a Frazzled Brain | Inc.

Image: Chutima Chaochaiya/shutterstock

Source: Harvard Business Review, BBC, Fast Company, New York Times