会社の経営は非常に難しいものです。ましてや、毎年の成績によって人気が大きく左右されるスポーツ業界であればなおさらのこと。

しかしその「みずもの」とも言えるスポーツビジネスにおいて、観客動員数76%アップ、球団売上を2倍、24億円の赤字を黒字化という偉業をわずか5年で達成したのが、横浜DeNAベイスターズ。

2011年に親会社である株式会社ディー・エヌ・エーから球団社長に就任した池田純さんのロングインタビューが、IBMのWebメディアMugendai(無限大)に掲載されていました。はたして、この快挙はどのようにして成し遂げられたのでしょうか。

35歳で球団社長。まず行ったのはメンバーとの対話

池田さんが社長に就任したのは、まだ35歳の頃。部下となるスタッフの多くが年上で、周囲からは当初「IT企業から若造がやってきた」というイメージを持たれていたのだそう。

想像するだに厳しそうな状況ですが、ここで池田さんが行なったのが社員一人ひとりとの面談でした。年齢も役職も関係なく、周囲のメンバーを気にしなくてよい状況を作り、自分が思っていることを思う存分吐き出させたのです。

その結果、全員がチームを盛り上げたい気持ちを持っていると感じた池田さん。社長としてやるべきことは、メンバーの力を良い方向に導き「全体最適化」を図ることだと判断したのだそうです。

野球よりビール? 横浜スタジアムに人が集まるようになったワケ

社員のモチベーション・マネジメントには成功したとして、ベイスターズはどうやって売上を上げていったのでしょうか。

その具体策の一例として挙げられているのが、ビール。池田さんは在任中に2種類の球団オリジナルビールを販売し、何と試合そのものより多くの宣伝費を投入したのだそう。

この戦術の裏に隠されていたのは、根本的な発想の転換でした。池田さんはまず、横浜市民370万人のうち野球に関心があるのは多くて20万人程度と試算。ここの層だけを狙っていては限界があると判断し、「野球を見に来てください」ではなく「ここでしか飲めないビールを楽しんでください」というメッセージを打ち出したのです。たしかに、野球とビールは最高の組み合わせですものね。野球を見に行く、となると敷居が高いかもしれませんが、ビールとそれに合ったエンターテインメントを楽しんでもらう、という切り口で接点を作ったわけです。

2016年をもって5年間の契約を終え、球団社長の座を退いた池田さん。現在は、Jリーグの特任理事や明治大学の学長特任補佐として、引き続き日本のスポーツ業界の活性化に尽力しています。

Mugendai(無限大)のインタビューでは他にも、大学スポーツの重要性、2020年東京五輪の先に目指すものなど興味深い話題が満載ですので、ご興味のある方はぜひ続きをお楽しみください。

横浜DeNAベイスターズ 前代表取締役社長・池田純氏が目指す「スポーツビジネスの第一人者」とは? | Mugendai(無限大)

Image: Mugendai(無限大)