「ナイロン100℃」を主宰する、劇作家・演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)と、女優の緒川たまきが結成した「ケムリ研究室」。第1回目の公演『ベイジルタウンの女神』には、主演作があとを絶たない吉岡里帆や、連続テレビ小説『スカーレット』(NHK)の十代田八郎役でブレイクした松下洸平など、注目俳優たちが大挙出演する。

旗揚げ第一弾となる本作は、貧民街で暮らすことになった、浮世離れした女社長(緒川)をめぐるコメディ。KERAのコメディは、時にシリアス色が強かったり、時に身が凍りそうなほどアナーキーだったりと、実に多種多彩だが、今回は「にぎやかで誰もが楽しめる作品」にするそうだ。

上品な立ち居ふるまいで幅広い演技力の緒川は、KERAの作品世界に欠かせない存在。互いの魅力を引き立てあった、ハイレベルなコメディになることは間違いない。

共演者も、仲村トオルや水野美紀などKERAからの信頼が厚い俳優たちに加え、KERA作品に初出演を果たす吉岡里帆と松下洸平に、がぜん注目だろう。吉岡は京都の小劇場、松下はこまつ座やミュージカルなどへの出演と、舞台で演技力を鍛えてきた俳優たちだ。

特に松下は『スカーレット』放映後としては、初の舞台出演。非日常的な展開も多いKERAの世界のなかで、2人とも一味違う魅力を発揮してくれるだろう。

『ベイジルタウンの女神』は、9月の東京公演を経て、10月1日から4日まで「兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール」(兵庫県西宮市)で上演。チケットは9800円で、9月12日に発売。また9月22日には、東京公演の舞台が生配信される予定。

文/吉永美和子