宝塚歌劇団花組のトップスターに就任した柚香 光(ゆずかれい)と、トップ娘役・華 優希(はなゆうき)の、新トップコンビによるミュージカル浪漫『はいからさんが通る』。11月15日の東京公演千秋楽の模様を全国の映画館で生中継し、さらに10月24日公演と千秋楽公演の全編ライブ配信が決定した。

大正時代の東京を舞台にした大和和紀原作の少女漫画を、2017年に宝塚歌劇がミュージカル化し好評を博した同作。初演と同じ柚香・華を中心とした新生花組での再演が決まった当初から、大きな期待が寄せられた。7月17日に開幕した宝塚大劇場公演に引き続き、10月9日から東京宝塚劇場公演がおこなわれる。

ドイツ貴族の血をひく伯爵家の伊集院忍少尉を再び演じた柚香は、端正な美しさと優しさ、朗らかさを備えたキャラクターがピタリとはまり、婚約者の花村紅緒(華優希)を愛おしく見つめる眼差しがいつまでも心に残る。「紅緒さん」という呼びかけにさまざまな思いを乗せ、自らの葛藤を経てたくましさを増してゆく少尉が、宝塚歌劇再開を担った意義深い公演を務める柚香と重なり感動を誘う。

また、華が爽快なまでに表現した、女学生・花村紅緒の明るさと芯の強さ。女嫌いの編集長・青江冬星に初挑戦した瀬戸かずやのコミカルかつ男前な演技にも注目だ。大劇場では演出がバージョンアップし、盆(回転舞台)が回りながらキャラクターの思いが交錯する場面など、ナンバーでの見せ方にもワクワクさせられる。

最後の、フィナーレでは男役の群舞が2パターンあるのも注目。ノーブルな黒燕尾で魅せる「浪漫バージョン」と、力強さと品がミックスした軍服姿の「大正バージョン」が回替わりで用意され、東京公演千秋楽は「浪漫バージョン」となる。全編を通して戦争や関東大震災など激動の時代に立ち向かうエネルギーに満ちた舞台の最終公演は、ファンならずとも見逃せないだろう。

なお、新型コロナウイルス感染拡大予防のため出演者を減員し、一部のキャストはA日程(10月9日〜25日)、B日程(10月30日〜11月15日)に分かれて出演するなど変更があり(詳細は公演の公式ホームページへ)。

11月15日千秋楽のライブ・ビューイングのチケットは、先行販売が9月30日から、一般販売11月7日から。料金は全席指定4700円。全編ライブ配信は「Rakuten TV」および「U−NEXT」にて10月24日と、11月15日千秋楽に実施。販売は10月24日分が10月10日から、11月15日分が11月1日から。料金は3500円。

文/小野寺亜紀