コミカルな演出で話題作を量産する演出家・福田雄一によるミュージカル『モンティ・パイソンのSPAMALOT』、その大阪公演が2月18日に開幕。主演の山田孝之、賀来賢人ら個性豊かなキャストが、熱い演技で会場を盛り上げた。

主人公・アーサー王役の山田が真顔でおかしなことを言ってのけ、さまざまな役で登場する賀来が随所でフリ切った演技を見せ、お笑いコンビ・シソンヌのふたりが絶妙な掛け合いを披露。

そんななか、馬・パッツィ役の矢本悠馬が演技か素かわからないタイミングで吹き出せば、客席もつられて腹を抱えて笑ってしまう。

その一方で、最高にもったいないキャスティングの実力派ミュージカル女優・新妻聖子の歌声は多くの人を魅了。歌詞のなかにもその待遇をグチって笑いを誘うが、伸びのある艶やかな歌声は、その余韻も惚れ惚れするほど会場全体を包み込んだ。

また、福田の舞台作品に初出演の小関裕太、三浦宏規も大活躍だ。ダンスやタップ、歌、どれをとっても若さあふれる生き生きとしたパフォーマンスを見せ、しっかりとステージをサポート。

いわゆるミュージカルらしい大げさな歌も容赦なくいじり倒し、有名なミュージカル作品や令和のヒットアニメ、ヒット曲など使えるものは何でも使っておふざけするが、歌とダンスで魅せるところは手抜きなく圧巻のパフォーマンスだ。

まさに、ドラマや映画で見せる福田ワールドの真骨頂。ヨーロッパで語り継がれる物語『アーサー王と円卓の騎士』をモチーフにしたストーリーながら、次から次とたたみかけるようにギャグやパロディが投入され、終わってみると「これは一体何だったんだ」と原作は無視され、爽快感さえ感じる潔さ。

休憩を含めると約3時間にも及ぶ大作だが、時間はあっという間だ。大阪公演は「オリックス劇場」(大阪市西区)にて2月23日まで全8公演。