歌手・俳優としてマルチに活躍し、ミュージカルの舞台にも力を入れている森崎ウィンが、オフ・ブロードウェイ発の 2人ミュージカル『ジョン&ジェン』に出演。その内容について熱く語ってくれた。

■「俳優としての幅が広がると思った」

1980年代のアメリカで支え合って生きてきたジョン&ジェンの姉弟の物語と、成長して母になったジェン&彼女が産んだ息子・ジョンの母子の物語を描いた作品で、これが日本初演。森崎が出演を決めたのは「俳優としての幅が広がると思った」というのが、大きな動機だったという。

「座長として、ドンと一番に名前が出る作品(『SPY✕FAMILY』)をやらせていただいて、その次の1本を、すごく大事にしたかったんです」と当時の心境を語り「これぐらい難しい作品を通して、俳優として大きく成長したいと強く思ったし、もしこれをやれたら、だいぶ怖いものがなくなるんじゃないか? と。だから真っ先に『絶対これだ!』という風になりました」と、出演の理由を明かした。

■「裸で舞台上に立っている感覚」

2人のジョンを、子ども時代から成長した姿まで演じ、しかもほぼなにもない舞台上で、歌と演技だけで観客に世界観を想像させるという状況を「裸で舞台上に立っている感覚」と笑う。それと同時に、国や時代を超えた普遍性と、非常にポジティブなメッセージが込められた作品であることも感じているそう。

「アメリカの作品だけど、親子や姉弟の関係で思うことは、やっぱりどこも一緒なんだなあと思います。あとこの作品は、ジェンが自分の不甲斐なさや足りないところと向き合って、それとどうやって手を組んで生きていくか? という話でもあるんです」と分析し「だから『こんな欠点を持っていてもいいんだ』という勇気を、すごくもらえると思う。キャストも4パターンあるので、ぜひ観ていただきたいです」と呼びかけた。

ジョンは森崎と田代万里生、ジェンは新妻聖子と濱田めぐみのWキャスト。演出・翻訳・訳詞・ムーブメントは、英国の演劇界でも活躍する市川洋二郎が務める。12月の東京公演を経て、大阪は12月26〜28日に「新歌舞伎座」(大阪市天王寺区)にて上演される。チケットは1万円で、現在発売中。

取材・文/吉永美和子