大阪府が6月24日、府内の事業者に対して7月上旬から「感染防止宣言ステッカー」を発行すると発表。新型コロナウイルス感染防止対策ガイドラインの遵守や保健所からの調査協力などに同意した事業者が発行でき、掲示する店舗は休業要請発令時に優遇されるなどの措置がとられるという。

現在、感染拡大防止と社会経済活動を両立させるため、事業者に対して感染防止策の協力を求めている大阪府。なかでも「クラスター対策」は、府の専門家会議でも有効性について議論され、今後第2波を起こさないようにするために重要視されている。

その対策のひとつが、消毒液やパーテーションの設置など感染防止対策に取り組む店舗に貼り出す「感染防止宣言ステッカー」。このステッカーの効力は、コロナの感染拡大状況を府民と共有する「大阪モデル」で明確にされる。

この日おこなわれた定例会見で吉村洋文知事は、「黄色信号(段階的な休業要請)になったとき、同じ事業形態でもステッカーで宣言されている店舗は休業要請の対象から外していく」と説明。社会経済活動を継続することができる優遇策のひとつとなるようだ。

その一方で、「ガイドラインに順守されていない情報が入ったら、府からの調査に協力いただく」と釘を刺す。実はこのステッカーを入手する際、さまざまな利用規約に同意しなければならない。

発行は、府の公式サイトにある専用ページから事業者が登録。その際、1)ガイドラインの遵守、2)登録情報の公開に同意、3)感染疑いのある従業員の積極的受診、4)大阪府や保健所の調査に協力、5)大阪コロナ追跡システムの導入や名簿作成に協力、といった規約が並ぶ。

2)におけるクラスター発生時に施設名を公開することに関しては、「保健所が調査して、一刻も早く囲い込みしないと全国に広がっていく、と判断したときは強く同意を求めることになるが、どれくらいの危険度かを判断して要請の度合いも変える」と、感染者を早期に発見・隔離・治療させるための施策として説明。

さらに、「店名の公表に同意してくれた事業者は、犠牲と引き換えに社会の感染拡大防止に協力してくれている。府では協力金100万円を支給する制度(新型コロナウイルス感染拡大防止協力金)もある。今後、何とか全体で協力しながら抑え込んでいきたい」と自粛要請と補償の両面での対策を語った。

取材・文・写真/岡田由佳子