動植物の施設「神戸どうぶつ王国」(神戸市中央区)で飼育されている世界最古のネコ「マヌルネコ」のエル(雄)が1月19日、繁殖のために「東山動物園」(愛知県名古屋市)へ引っ越しすることが決定。また同日、「東山動物園」からレフ(雄)が同園に来園する。

近年、生息地減少により生息数が少なくなっているという希少種・マヌルネコ。国内では7施設・16頭しか飼育されておらず、希少種を絶やさずに増やしていく種の保存の観点からも繁殖が望まれている。

しかし、2020年3月に「那須どうぶつ王国」(栃木県那須郡)から来園し、現在飼育されているエルとアズは、兄妹ゆえに繁殖がおこなえなかった。そのため、日本動物園水族館協会加盟園館同士で動物の貸し借りをおこなうブリーティングローンを利用して、2園のオスが入れ替わることで繁殖を目指し、未来に命をつなげていくという。

今回のエルの引っ越しについて、飼育担当の月原ひとみさんは、「2頭が神戸に来ると知った日は、プレッシャーもありましたがうれしい気持ちが大きかったです。これからもマヌルネコの魅力だけでなく野生での現状も多くの方に伝え、那須で繋いだこの大切な命をまた神戸でも繋いでいけるよう、飼育員として全力を尽くします」と、繁殖への期待を話す。

また1月14日・12時半からは、エルの送別イベント『ありがとう、エル!〜スタッフと一緒に思い出を振り返ろう!〜』が、インスタライブにて配信予定。エルの来園からこれまでの様子をはじめ、飼育スタッフにしか見せない行動など詳しく語られる。

文/野村真帆