百貨店「神戸阪急」(神戸市中央区)で『宝塚歌劇展』が9月6日にスタート。「KOBE」をテーマに、シャーロック・ホームズ気分が味わえる撮影スポット、宙組トップスター・芹香斗亜ら神戸市出身の現役タカラジェンヌをフィーチャーしたパネル展示など、ひと味違った趣向となっている。

■男役を象徴する「粋なスーツ」にため息

同百貨店の今秋の全館リニューアル完成を記念し実施された同展。メインステージは『神戸コレクション』をイメージしたランウェイのようになっており、『TOP HAT』『BONNIE & CLYDE』といった近年の公演を中心に、煌びやかな男役の衣装や娘役の華やかなドレスがずらりと並ぶ。スパンコールや花飾りなど細部まで繊細な装飾がほどこされており、ニュアンスカラーの美しさも間近で感じ、宝塚の美意識をあらためて実感できる。

男役のスーツをタキシード・ダブル・スリーピースなど7種に分けて展開したコーナーでは、『アル・カポネ —スカーフェイスに秘められた真実—』『グレート・ギャツビー』といった「ザ・男役」な衣装を堪能でき、これら各スーツを着用したスターのコラージュパネルも設置。これらの写真は会場外の「カスタマイズフォト」コーナーで購入でき、現在の男役トップスター5人が並ぶフォトも貴重だ(全20種類・1枚500円)。

■舞台で使われた小道具が並ぶ「再現部屋」も

会場内はほとんど撮影禁止だが、5人のトップスターの等身大パネルや、神戸のシンボルである洋館繋がりで実現した宙組公演『シャーロック・ホームズ−The Game Is Afoot!−』再現部屋では撮影可能となっており、カバンなどの小道具が置かれていて、椅子に座ってのポージングもOK。テーブル上の新聞だけは手に取って撮影可なので、ホームズ気分を味わうのも良いかもしれない。

また、「KOBE」というテーマにちなんで、異国情緒漂う山側の洋館にぴったりなクラシカルなドレスや、『恋スルARENA』(明日海りお着用)のマリン風衣装も展示。神戸市出身の現役タカラジェンヌ11名を紹介するパネル展示では、「神戸の思い出やお気に入りの場所」といったコメントも添えられている。

そのほか、今年創立110周年を迎える宝塚音楽学校のコーナーや各組の大劇場公演の舞台映像を流すシアター上映、さらには会場外にフォトスポットが2カ所設置され、グッズの販売コーナーともりだくさん。ファンにはたまらないこの展示に、同百貨店の販売企画部・角野祥子さんは「ぜひ非日常の気分を味わってください」と話す。

『〜宝塚歌劇の煌めく世界へ〜 神戸阪急 meets 宝塚歌劇展』は9月18日まで、9階催場で開催。入場料は一般1200円(中学生以下は無料)。時間は朝10時〜夜8時(最終日は夕方5時まで、最終入場は各1時間前)。

取材・文・写真/小野寺亜紀

(C)宝塚歌劇団