静岡県熱海市の土石流では、起点にあった基準を超える量の盛り土が、被害を拡大したとみられています。今、現地では、次に崩壊の恐れが指摘される第二の盛り土問題が浮上しています。

土石流の起点となった盛り土。これまでの県の調査で、流れた土砂のおよそ8割が盛り土で、被害を甚大化させたとみられています。

加藤弁護士:「現在、熱海市にもう1つ盛り土があり、まさに崩れそうになっている」

住民が指摘しているのは、現在も残る「第二の盛り土」です。土石流の起点付近には、ソーラーパネルが設置されています。その下にある木が伐採され、茶色くなっている部分。ここを住民が第二の盛り土と呼んでいます。
これは先月中旬、関係者が現地調査に入ったときの映像。周辺には高さ数メートルほどに積まれた土砂が、いくつも確認できます。関係者によりますと、中にはガラスの破片のような産廃が混ざっていたといいます。この場所から直線距離でおよそ1キロ離れた場所には住宅街があり、住民は盛り土が崩れて、再び大規模な災害が起きることに不安を感じています。

2週間前、市の担当者が住民説明会を開き、メガソーラー付近の土地について実態を説明しました。

参加した住民:「それは危ないと思うが、市の役員は安全だよという感じで、第二の盛り土と言われている部分が崩れてくると、自分たちが危ないので、ちょっと本当に雨が降ったら恐怖という感じです」

説明会を録音した音声には、市と住民のやりとりが記録されていました。

熱海市の職員:「避難指示を出しているところで、ズバリ太陽光のところが危険だから出しているのではないかと。そういうものを含めて、行政が何か隠しているのではないかということを聞いている」

住民は、土石流発生後に出された伊豆山地区の避難指示が、ソーラーパネル付近の盛り土が崩れる恐れも含めて、行政側が発令していると指摘しています。これに対して市は、崩れる危険性はないと住民に説明したといいます。

参加した住民:「盛り土があって、残土が捨てられた形跡で、そこが崩れているんですよ、そこにあなた行っているですか?答えてください」
参加した住民:「それもこれ産廃ですよ産廃、これ現実だから。これ深刻じゃないなんて言わせないよ」

第二の盛り土の土地所有者は、土石流発生で崩れた盛り土の現在の所有者と同じです。関係者によりますと、6月ごろまで産廃の搬入が行われていて、市は業者に搬入を中止するよう指導したということです。住民は市に現地調査を行い、再度説明会を開くように求めています。

参加した木下恵司さん:「山を切り開いて、そこに圧をかけただけの土止めも何もしていない盛り土なんだよ。6月までそれが続いていた。こんなことをやっていて、どこが安全なんだよ」
参加した岡本吉浩さん:「埋め土みたいなところも崩れそうになっているのに、何でソーラーは大丈夫なんですか。盛り土が崩れて土石流になっているので、大雨が降ると避難しろというのが、地山は崩れないと思うので、これ(第二の盛り土)が崩れるのではないかという心配で、どういう理由で根拠があるのか説明が欲しい」

熱海市の担当者は先ほど、第二の盛り土について次のように話しました。

熱海市 観光建設部長:「静岡県の見解として危険は見受けられないと」
Q市から業者に指導することは考えている?
熱海市 観光建設部長:「基本的には、私のほうから指導させてもらって、現況復旧が当分は安全策の1つかと思っています」

2カ月で次々と明らかになったずさんな工事。警察は遺族から告訴状を受理し、現在と前の盛り土の土地所有者について捜査しています。