静岡県
川勝平太 知事(11日・県庁):「期成同盟会副会長として試乗した。私は時速500mキロを体感したいから乗ったのではありません」

11月2日に試乗したリニア新幹線について定例会見で振り返った川勝知事。このリニアに関して今、知事には心境の変化が・・・

心境の変化

JR東海
金子慎 社長:「時速500キロになりました」

川勝知事:「全然普通に動けますね。たいしたもんだ」

川勝知事は、JR東海の金子社長とともに山梨県のリニア実験線へ。最高時速500キロの世界を体験しました。心境の変化を口にしたのはこの試乗後です。

Q:知事の持論である神奈川―山梨の先行開業など、今後の着工に向けた知事の考え方や姿勢に変化はあったのか?

川勝知事(2日・藤枝市):「ありましたね。(リニアは)コントロールセンターで、今のところ43kmコントロールしているが、(山梨県駅―神奈川県駅の)73キロ分をコントロールできるのかが私の関心だった。そうすると駅ができれば、そこでコントロールできれば乗降できるので営業ができる。それが目的の一つだったわけだが、それが出来ないことがわかった」

最初は「部分開業」推し

そもそも川勝知事はこれまで品川〜名古屋間の開業よりも先に、神奈川〜山梨間で「先行開業」をすべきだと主張してきました。

川勝知事(8月):「とにかくできるところからやっていくこと以外に建設を促進する方法はないだろうと。(神奈川県相模原市の)橋本あたりから(山梨県)甲府に行き交うことが一種の暫定開業として唯一可能な場所であると」

ただこの「部分開業案」は各方面に波紋を呼びました。

愛知県
大村秀章 知事(8月):「部分開業で事業として成り立つかというと、それは成り立たない」

神奈川県
黒岩祐治 知事(9月):「リニアに乗ってみたいと思う人は乗るかもしれないが、そういう遊園地の電車ではない。予定した通り全線開通を目指すことが何よりも大事」

JR東海
金子慎社長(8月):「東京から名古屋まであるいは大阪までを開業しないと建設の意義が果たされない。そういう(部分開業)選択肢は全くない」

部分開業案「取り下げ」の背景は…

川勝知事がここにきて、自ら提案していた「部分開業」ができないと語ったのには、こんな背景がありました。

川勝知事(2日・藤枝市):「コントロールセンターと共に変電センターがあって、それが大体30〜40kmごとに1台ないと動かないという。今のところ1台。それは(山梨県)都留の実験センターのすぐそばに高さ10mぐらいの変電所があって、それが実は電気を送っている。これが30〜40kmごとになると、甲府駅のすぐ近くに一つ。
それから彼らからの説明によると、相模川のすぐ近くに1つ。両方とも地上部分だが、その2つがないと、実は甲府(山梨県)駅と神奈川県駅も結ぶことができないと。目下のところ今変電所は、変電センターは、この実験センターに1つしかない。東京―神奈川どころか、甲府(山梨)―神奈川の間も変電所ができてないので、それ(部分開業)が出来ないとわかったことが、大きな発見だった」

リニアの開業については前向きな姿勢

川勝知事(2日・藤枝市):「リニアは素晴らしい技術なので、これはなんとか生かさないといけないというのが彼らの意見であり、私も同じ考え」

リニア沿線の他の県も巻き込んだ「部分開業案」。川勝知事が改めて語りました。

Q:リニアに試乗した時に部分開業は困難だと言ったが、今までの主張を変えたということで改めてそこを伺いたい

川勝知事(11日・県庁):「山梨駅と神奈川駅が72キロだから、これがコントロールできるなら、そこで部分開業ができるということで、それを聞きに行ったわけです。そしたら実は変電施設が一つしかないと。変電施設がないとそれを延伸できないと」

部分開業をめぐっては9月にJR東海の金子社長が川勝知事のもとを訪れ、非公開で直接説明をする場を設けていました。ただこの変電所の話については、認識していなかったようです。

Q:変電所の件だが、試乗する前にそこは分からなかったということか?

川勝知事(11日・県庁):「そうなんですよ。向こうが説明したわけです、30分〜40分ぐらい。それで私は今申しましたことを聞いたわけです。
『コントロールセンターで72キロ、コントロールできますか?』『できません』
『どうしてですか?』『変電所がないからです』
『え!?変電所はどういう役割ですか?』と聞いたら、今のコントロールセンターがやっているその変電所のだいたい10mぐらいの高さの建屋だったが、それはだいたい30キロを軸にして30キロずつぐらいに造っていかなきゃいけないと。いま43キロ運用していると。それ以上は変電所ができないと。その時に初めて分かったわけです。はい」

Q:変電所のことを知らなかった?

川勝知事:「おそらく誰も知らなかったんじゃないですか」