静岡県熱海市の土石流災害をめぐり、盛り土造成への関与を否定していた前土地所有者が、業者から報酬を受け取った可能性があることが分かりました。熱海市議会は百条委員会で嘘の証言をしたとして刑事告発を検討しています。

去年7月に熱海市で発生した大規模な土石流災害では、崩落した土地に造成された違法な盛り土が被害を甚大化させたとして、熱海市議会百条委員会が崩落の原因を調べてきました。5月に行われた百条委員会の証人尋問で、委員は盛り土の前土地所有者に盛り土造成業者から報酬を受け取ったか質問。これに対し前所有者は「いただいておりません」と述べ、盛り土造成への関与を否定していました。

しかし、去年静岡県が公表した盛り土造成の経緯などを記した2011年6月の公文書には、前所有者は業者から搬入代金を受け取っていたと認めていたことが、関係者への取材で分かりました。

この公文書には、工事が始まって半年から8カ月ぐらいまでの間に業者が前所有者に報酬として1日3万円から10万円、多い日には30万円を支払っていたことが記載されています。

前所有者は静岡朝日テレビの取材に対して、「業者に土地を貸しただけで、報酬を受け取った覚えはない」と改めて否定しました。

証人尋問で虚偽の発言をした場合には罰則があり、熱海市議会は9月中旬にも百条委員会を開き、前所有者を刑事告発するかどうか決める方針です。